脳は脳でもいろいろと悩むのは煩悩

朝、いろいろ考えて悶々とする。思えば学部生のときも、毎年秋になると思い悩んだものである。ほとんどの場合は結局何もしないのだが、ときどきは決断して海外に行ったり、専門を変えて自然言語処理を志したり、がらっと人生を変えるきっかけになったりするので、悩むのもときには必要なのだと思う。

午前中、学内実習のミーティング。そろそろ結果が出てきておもしろい。アプローチによって結果が少しずつ違うのである。ミーティング後、修論に向けた今後の研究計画について話す。自分としては、修士のうちM1から2年間研究にそれなりの時間をかけてくれたら、どこか査読付きの国際会議に論文を通し、可能であれば論文誌にも投稿できるようにしたいのだが、取り組んだ実験が常に期待通りに行くとは限らず、修了までに何個かのテーマに取り組んでもらうことになることも多い。答えが分からない研究である以上そうなることは避けられないので、できることといえば、1回1回のテーマで学べるだけ学んで次に行く、ということかなぁ。

午後はバイオのセミナーで池谷さんによる脳の話。以前書いたように、本を拝見して期待していたせいか、ちょっと想像していたような話と違い、微妙な感じ。まだお読みでない方は、「進化しすぎた脳」

は文句なくおもしろかったので、手にとって見られることをお勧めする。けっこう分厚いのだが、一気に読めると思う。

夕方は週末の法定停電に向けて計算機の電源を落とす作業。松本研の計算機係のみなさん ([twitter:@jhirwin], [twitter:@tetsuokxxx], [twitter:@mulgray], [twitter:@sarah_swk]) が引き継ぎをしつつ対処してくれてありがたい。現行の研究室の計算機システムは今年度でリースが切れるため、もうこの停電処理をすることはないのだが、恐らく最後に止めるときまた同じ操作が必要になるだろう。こういうほとんどやらない操作を引き継ぐのは悩ましいが、原発もきっと引き継ぎや技術者養成が難しいんだろうな。改善したい点はあっても、現行システムは今後使われないことが確実なので、できるだけ手間をかけずに維持することが最善なわけで。

計算機が全部止まったのを見届けて帰宅。少し早く帰ると身体的にも楽である。