あめがふっておもてはへんにあかるいのだ

未明から激しい雷雨。午前3時から7時ごろまでずっと、5秒に1回くらいの稲光と、それに数秒後に続く轟音。あまりに音が大きく頻繁なので、最初は暴風で窓が揺れている音かと思ったくらい。一生分の雷を聞いたような気がする。(自分はほとんど寝ていたが)

朝起きてニュースをつけてみると、NAISTのあるあたりや自分の家のあるあたりが集中的豪雨で、1時間に100mmを超える降雨があったそうだ。雨量は気にしていなかったが、言われてみるとベランダが水没していてびっくりした。(エアコンの室外機もあったが、なんとか無事だった) 一番被害がひどく、死者まで出た宇治市は隣の市で、車で20分弱のところだったので、びっくりした。九州の土砂災害を連日ニュースで見ていたのは他人事のように思えていたが、これだけ集中豪雨が降るというのはただ事ではない。

JRや近鉄はおろか、京阪電車も止まっていて、1日家で過ごす。JRが止まるのは日常茶飯事だが、京阪が止まるのは相当稀なことらしい。

id:Chikirin さんの日記で紹介されていた「赤ちゃんが欲しい人の本」が気になったので読んでみた。

赤ちゃんが欲しい人の本

赤ちゃんが欲しい人の本

大学の近くの本屋 (京都高の原イオン) で他にも類書があってパラパラと見てみたのだが、あやしい受胎調節術とかなんだとかばかり書いてあり、やはりこの本が一番内容的にまともそうだったので、購入したのである。

知っているようで知らないことがたくさん書かれていて、ためになった。小学生のころ、実家にあった百科事典 (古本だとかなんだとかで3種類くらい百科事典が家にあったのである) で「妊娠の仕組み」だとかなんだとか、相当眺めていたのだが (耳年増というか、年頃の男子だったので)、やっぱり大きくなってから再度勉強すると違うものである。そのころは、自分が将来結婚しているなどとは全く想像もつかなかったが……

それに関連して、「精子戦争」という本も読了。

精子戦争---性行動の謎を解く (河出文庫)

精子戦争---性行動の謎を解く (河出文庫)

自分が読んだのはリンク先の文庫版ではなく、数年前に購入した単行本版なのだが、この本は相当おもしろい。精子に関する話は新書を中心に何冊も持っていて読んだのだが、この本は具体的なシーンを題材にいかに男性・女性の行動が無意識化で生殖活動に支配されているか、ということを描いていて、数十個のシーンを読むだけでも読み応えがある (作り話ではあるが)。そういえばリンク先の2年前に書いた日記のエントリ名、『「駒場が通って本郷が通らないと困るからなー」と言われて科研費が出せなかった話』なのだが、こんな話書いたのすっかり忘れていた。

さて、「精子戦争」はだいぶ単純化しているとはいえ、男性は自分の遺伝子を最大限残すようにプログラムされているので、男性は女性の負担を考えずに妊娠させる、というのがちょっと変な感じ (面倒を見ることを約束して女性に信じこませることで、性行為のチャンスを増やす戦略もある、というような記述もあるが)。人間はみんなが自分が死んだあとあとのことまで考えて行動しているようには思えないし、そんなに単純な話ではないんじゃないかなぁ。(資源を使い尽くすと全滅することが分かっていても使い尽くしてしまい、文明ごと滅亡してしまう、というのは世界の歴史で何回も繰り返されてきたことであり、人間は集団としては自分のことしか考えない、という性悪説に分があるように思うのである)