松本研の役割

企業見学第2弾。今日は人づてにインタビューをお願いしたので趣旨が伝わっているか若干不安だったが、研究所ではなく完全に開発部門の人の話を聞けることになっていたので、期待半分不安半分。

オフィスビルが集中するところで、少し面接時間の前に着いてロビーでくつろいでいたら、通るあらゆる人がスーツ姿だったので、ryu-i さんと2人で「こんな格好でよかったんだろうか」と戦々恐々する。結局話してもらった企業のお2人もラフな格好だったのでよかった(やはりソフトウェアエンジニアだからか?)けど。

かなりぶっちゃけトークだったので、他の場所では絶対に言えないことだらけだったが、本当におもしろかった :-) :-) 話してくださった方々ふたりとも「自分の技術で世界を変える」と信じているのはとてもかっこよかった。

結局企業訪問しようと思い立った目的としては、研究サイドからすでにある技術で簡単に実現できそうな部分は実現できますよとコンサルティングのようなことができるかと、あと自分たちの(基礎)研究が実際のニーズとものすごく離れたりしていないかと言うことの確認をしたかったので、「こんなことをしてほしい」という話を聞きたいつもりで行ったのだが、「こちらからアイデアを出したりはたぶんできないし、アイデアを大学側から出してもらうというのは歓迎だが、本当に簡単でいいのでデモやプロトタイプがあればそれに見ながらイメージして話はできるが、なにもなくてプレゼンテーションだけされたりしても研究発表ならいいのかもしれないけど我々は困る」と言われて目が覚める思いであった。

共同研究で企業側の人が「アイデアありませんか」と来るのは虫がいいなと思っていたが、こちらからアイデアもらいに行く方が虫のいい話で、なにか一緒にやりたかったらこちらがデモを作って見せに行って、それで意見やデータをもらったり、コンセプトを出して企業の人に作り込んでもらったりするのが成功する協働作業になれるのではないかと思った。

エンジニアの人は「松本研の人は中途半端に応用を目指すのではなくて、自然言語処理に新しい分野を切り開いていってほしい」と言っていたが、こういう意見は民間企業の人からよく聞く。大学にいる使命というか、世界を引っ張れる場所にいることへの期待や責任を感じる。『働きマン』の最新刊だかに、「予想は裏切っていいが、期待は裏切ってはいけない」という台詞が出てきて、確かにそうだなあと思うのであった。

2時間足らずではあったが非常に有意義な時間を過ごせて感謝。

これもアドバイスしてもらったことだが、企業に入ったり大学に残ったりすると、こういう訪問もしづらくなってどんどん身動き取れなくなるので、学生のうちにいろいろ見て回るといい(インターンシップも機会があればどんどん行きましょう)そうなので、もっと見聞を広めてみたいものだ。他の学生さんにもこういう企業見学してみたりインターンシップに行ってみたりするのはお薦めですよ ;-)