台湾周遊記7日目・台北アゲイン

ぐるっと一回りしてきたのでまた台北に来る。今日はAndreaのいとこの家に泊まることになっている(台北でのホテルはまだ予約していないと言ったら、Andreaのいとこや妹さんたちが「自分たちだけMamoruに会えないの~!」とぶーぶー言っていたらしい)わけだが、そもそもお互い顔も知らないし会えるのかどうか謎であった。

しかしながら台北で指定された出口に行くと数分後彼らが到着。向こうもこっちをすぐ分かったようだが、Andreaの妹さんAndreaにすごく顔が似ているのですぐそれと分かった。よかったよかった。

出迎えてくれたのはAndreaの妹さん(2人)、上の妹さんの旦那さん、その弟にAndreaの妹さんの娘さん、といった5人。その子は naughty kid だと Andrea からさんざん言われていたのだが、初対面では利口そうに見えたので、無事会えた? というAndreaからの電話にも「全然 naughty じゃなくてむしろかわいいじゃない」と答えたのだが、猫かぶっていたことはあとになって分かった。。

台北ではとにかく故宮博物院が見たかったので、故宮まで車で連れて行ってもらう。台北からは車だと数十分。バスでも行けるらしい、というかAndreaは一時期この故宮博物院の近くの大学に通っていたらしいので、「このあたりなら彼女が一番詳しい」と妹さんも言っていた。

故宮博物院というのは、第2次大戦のあと国民軍が大陸から逃げてきたときにその当時大陸の故宮(紫禁城)にあった宝物ごと持ってきたので、実は故宮の財宝を見たければ中国本土ではなく台湾に来ないといけなかったりする。中国といえば古くからのものがたくさんあると思うのでぜひ見ておかねば、と思ったわけ。

故宮博物院に着くと、どうも本館は改装中で全部完全には見られないようだったが、特設展と本館の一部が見られるようだったので、中に入る。 Andrea一家はそれほど興味ないようだったので別行動だったが、特設展は日本語の解説用の音声ガイドがあるのでそれを係の人に尋ねて借りてきてくれた。なくても英語と中国語の解説読めば分かるので、そこまでしてくれなくてもいいのに、と思ったが、よかれと思ったことはなんでもしてくれる、というのはすごくありがたいことだと思った。

満足するまでゆっくり見ていていいよ、今日はあなたに全部合わせるから、と言われたので好意に甘えてゆっくり特設展を見ていたのだが、2回回ってもまだ待ち合わせ時間まで半分も過ぎていないので、特設展を出て本館のほうに行く。

本館は内部の2/3以上が臨時の壁で区切られており、立ち入ることができなくなっているが、一応部分的には見ることができる。今回は音声ガイドはないようだが、至るところ日本語・英語のツアー(日本語のツアーは高齢の人ばかりだったが)とおぼしき集団が数分おきにやってくるので、聞きたければ少し待っていれば日本語で解説が聞けるのであった。めでたしめでたし。

こちらはだいたい待ち合わせの時間に見終わったので、約束した場所に行くと、なんだ、もうそっちに行ったのか、それなら他に行きたいところある? と訊かれたので、歩いて数分の順益台湾原住民博物館に行きたい、と行ってこれまた連れて行ってもらった。台湾の旅で何度か経験したのだが、原住民に関することを見たい、と言うと少し場の雰囲気が変わるところがある。見られたくないもの、という感じではないのだが、なんでまた外国人のあなたがそんなものに、というように思われている印象を受ける。Andreaの話では、ああ、原住民ってそういえば小学校の時習ったから知っているわよ、というような話だったし、都会に暮らしていると台湾ではほとんど考えもしない(教科書の中でしか知らない)ことらしい。

そんなこんなで訪れた台湾原住民博物館だが、この博物館は人こそ一人もいなかったものの、台湾原住民の画像や音声の資料がたくさんあって、研究の資料が見られたり、首狩りの風習で実際に刈られた首の写真が展示されていたり、ここでしか見られないものがたくさん見られたので大満足。

夜はAndreaの妹さん宅の近くのお店でご飯。台湾料理おいしい。お腹いっぱい食べて(というかお腹いっぱいと言っていても、これだけで十分なんて信じられない、遠慮しないでもっと食べなさい、と言われるので、限界120%くらい食べてしまった)部屋に帰ってひとくつろぎしていると、Andrea の妹さんがコンコンとノックする。一昨日Andreaに「この果物おいしい」と言ったことなど事細かに伝わっているらしく、「姉さんから Mamoru はこれが好きって聞いたから」と(食べきれないくらい)果物をたくさんむいて持ってきてくれた。果物は別腹ー と思ったのも弁当箱2つぶんの果物半分くらい食べるまで。さらにそのあと nian gao という揚げ菓子までもらって食べ切れず、返しに行ったら「わあ、Mamoru、麻雀しに来てくれたの? とりあえず鳥のスープ召し上がれ」と言われたので、麻雀はルール知らないのでできない、と言っているうちにスープが出てきたのでいただく。台湾の人はみんな恰幅がよいが、これだけ食べてあの体型ならみんなもともとは痩せ体型なのでは……。例の naughty kid は一口だけ口つけて「これいらない!」とか騒いだり、暑いスープよそっているのにどーんと後ろからタックルしたり、これは Andrea が悪ガキだ、と言うのも分かる。