卒論ミーティング

卒論の題目と指導教官を決めるミーティングがあったので行ってくる。4年生8人が一度に揃ったのはこれが初めて。ちなみに8人というのはこの学科では多い年。

学科で自分がやりたいのは3つあって、それぞれ現時点でやりたい順に

科学論(はり治療の西洋医療への受容)

情報倫理(海賊版ソフトの生まれる背景)

言語哲学(日本語の意味論かなにか)

となっていて、自分の中ではそれぞれに対する興味は別個(とりあえず論文あげればいいか、という姿勢の情報倫理を除いて)なので、具体的には科学論か言語哲学か、なのだが、はり治療なら廣野先生(か佐々木先生か岡本先生)、情報倫理なら村田先生、言語哲学なら野矢先生(か信原先生)、とすっぱり分かれるそうで、廣野先生と野矢先生には自分以外にすでに2人この先生以外ありえないという人がいるので困る。

8人の中でもめたのは自分1人だったので恐縮したが、就職活動(新聞社の秋採用)が全滅して大学院に行くことになったとき、外部も受けるかもしれない、大学院に行くなら言語学を専攻する、と言ったためにさらに紛糾する。というのも、大学院が外部で卒論が言語学と関係ないものとなると、結局院試のときに言語学関係の論文の提出が求められることが多く、それならはり治療なんてもので書かないで最初から言語哲学関係で書いたほうがいいんじゃないか、という事情がある。就職が決まっていたらなにで書こうが関係ないのだが、新聞社の秋採用の合否は夏休みが終わってから結果が分かるので、夏休みが卒論の準備に使えないのはあまりに痛い。言語哲学以外だと言語学の大学院のための試験勉強も大変だろうし(言語哲学ならある程度「流用」できる)、どうか、というのだ。

個人的にはむしろ言語学に行くのであれば今後科学哲学に戻ってくるつもりも機会も一切ないし、言語哲学なんてのは言語学に進んだあとでもいくらでもできるから、ここで未練なく科学論で一本書いて終わりたいのだが、それはどうもリスクが高すぎるらしい。ちなみに他の人は「こちらの院を考えています」「外部の生物系の院に」「就職活動中です」などと、こちらも今後の展開を考えないといけない人はいない。

情報倫理は自分もあまり乗り気でないし、小松先生にも「情報倫理って論文1本書いたらもうほとんど言いたいことは言ってしまうでしょ」と言われ(自分でもそう思ったが)、信原先生にも今日「情報倫理はおもしろくなさそうだねえ」とまた言われたので、どうも避けたいところ。科学論については漠然と「東洋と西洋の科学のせめぎ合いについて考察したい」と小松先生に伝えたところ、「それは卒論のテーマとするには大きすぎる」と忠告されたので、それならはり治療に限定しようか、と考え直して出てきた代案である。

結局会議は金曜日らしいので、それまでにもうちょっと就職や大学院との絡みで考えてくれ、ということになった。

外部の言語学の院の可能性もあるなら言語学にちょっとでも関係のあるものを、と強烈に言われたので、それなら言語学の科学論(言語学は科学であるか)でもいいか、という気になったので、みんなが帰ってから信原先生にもそう伝えたのだが、これはこれでどうなることやら。科学論だから自分の希望の半分は満たされているのだが、もっと東洋と西洋の対立を軸にしたいんだよなあ(医療だとそれがよく出てくる)。微妙だ。