メンターと伴走するとスムーズに

午前中は JST の日中交流プログラムで北京師範大学からの訪問者対応。教育と AI というお題だったので、言語教育支援なら研究分野的にもう少し興味を持ってもらえるかなと思っていたのだが、あまり関心はない模様……(先方に、言語を扱う人がいなかったせいもあるが)。

午後はオフィスアワー。研究テーマが決まっている人はいいのだが、研究テーマが決まっていない人が難しい。本当はこの段階で時間をたっぷり使うべきなのだが、教員が使える時間も限られているので、次善の(というか現在の環境では最善の)策は学生同士でたくさんディスカションをしてもらう、というものなので、一人でやりたいという人にはうちの研究室の環境は結果的にハードモードなのである。結局現在までのところのベストプラクティスとしては、メンターをつけて半年〜1年間はメンターと一緒に1回研究をする、というものなのだが、何らかの理由でメンターをつけていない、あるいはつけたがあまり相談に行かない、というケースでは、短期間ではなかなか研究力を底上げすることができないのである。

前者に関してはさまざまな事情があるのでなんとも言えないのだが、後者に関してはメンターと密にコンタクトを取ってもらうのが一番スムーズなので、そうなってほしいところ。本人の性格だけでなく相性もあるので難しいが、とりあえず大学院でうちの受験を希望する人で、一人で研究したさそうな人にはここ数年は「図書館に行って一人でやりたいというような人は、うちは向いていないので他に行ってください」と勧めている。自分自身、図書館に行って一人でやりたいタイプだったので、そのように言うのは心苦しいのであるが(NAIST はあらゆる観点から余裕があったのでそのようなやり方を許してくれたが、首都大ではそのようなやり方を許容する余力がない)、やり方が合わないと入ってからお互い大変(チームでやることの欠点もあるが、現在の環境では利点が欠点を大きく上回るので、社会人の人以外はチームでやってもらっている)。