南大沢 NLP week 最終日: 意味にまつわるエトセトラ

さすがに3日連続車だと相当しんどい。

Project Next NLP の中間ミーティングの2日目で、各タスクの中間報告を聞く。それぞれの分野の第一人者とそのグループが、各タスクの最先端の問題意識について解説してくれるという、とても贅沢な会で、大変勉強になる。うちの研究室の学生も多数参加してくれて、南大沢で開催した甲斐があってよかった。

昼休みは NLP 若手の会シンポジウムのランチミーティング。今年のシンポジウムではハッカソン(開発合宿)を予定しているのだが、詳細が決まっていないので、集まれる人で決めようということである。Skype で遠隔とつないだりして、いろいろ議論でき、なんとなく方向性が決まる。あとは関係各所の調整。とりあえず、今回はチャレンジすることに意義がある、という気持ちで。

午後もひたすら各タスクの報告を聞く。もっとも盛り上がったのは語義曖昧性解消タスクの報告で、いろんな立場の研究者が議論を重ねた赤裸々な報告に、会場も多いに沸いた。語義曖昧性解消タスクは、これを単なる自然言語処理タスクの一つだと思う(語義のラベルは誰かが決めてくれるので、それを当てればよい)か、意味とは何か考えるテーマだと思うかで、全然立ち位置が異なるし、しかも後者の場合後者の中でも意見が一致することは稀(十人いれば十通りの正解があることも)なので、本質的に合意を得るのは難しいのではなかろうか。だからこそ自分は意味解析が好きなのだが、停滞気味の現状を打破して前進していくためには、キラーアプリがないとダメなんだろうなぁ。(分散表現と意味の合成の演算で、なにかできそうなのだが、それがなにかわからない)

夕方に全てのタスクの報告が終わって後片付け。研究室の学生たちも全員手伝ってくれる。軽く打ち上げできればよかったのだが、車で来ていることと、〆切ギリギリの(というか過ぎている)仕事が山積していたので、後ろ髪ひかれる思いで帰宅。いろいろイベントが(不測の事態とはいえ)重なってしまい、至極残念である。

3日間の自然言語処理に関するイベントを首都大でホストし、初めて南大沢キャンパスにいらっしゃる人も少なくなかったようで、「私大並みの豪華さ」とお褒め(?)の言葉もいただいたりし、満足いただけたようでほっとする。来年には新実験棟も完成するし、いつか日野キャンパスでNL研をしてみたいが、駅徒歩20分はやっぱりいただけないよなぁ……。