小さくても尖った大学を目指す

週末に台風が来るらしいので、晴れている午前中に洗濯しておく。

科学研究費補助金の研究代表者は各国立大学にどのくらいいるのか? という記事を読んでみる。教員1人あたりにすると、NAISTは2位以下を大きく引き離して1位。確かにNAISTは相当いい研究環境なので、この結果も納得。研究費獲得がどういう意味があるの、と思う方もいらっしゃるかと思うが、特に理工系や医学系の研究は、設備費や人件費などお金がかかることが多いので、研究費を獲得しているというのは研究をしているというのとほぼ同義であり (情報系とくにソフトウェア系は、そんなにお金を使わないので、その限りではないが)、研究代表者が多い組織は研究能力が高いという (ある観点でしかないが) ことを暗に示している。(あと、金額での比較になるとどうしてもお金を使う領域の研究をしている機関が上位に来るが、金額に関係なく人数でカウントすると、分野間の差異は多少吸収される)

もっとも、NAISTは理工系の単科大学だし、学部生がいないので、総合大学と比べると研究に有利な環境であることは間違いないし、教員1人当たりの割合で算出すると高く出やすい (逆に言うと、大学の規模が小さいので、絶対数で比較するとそんなに多くない) のだけど。自分自身、こういうので1位になったからNAISTに来たいです、という受験生よりは、先輩やNAISTの卒業生の活躍を見て来たいと思ったけど、研究環境が分からなくて迷っている受験生のほうが、不安に思うかもしれないけど環境としては悪くないよ、とアピールしたくなる感じである。(合う合わないは確実にあるので、交通費はかかるのだが、何年か通うことを考えると絶対元は取れるので、オープンキャンパスにはぜひ来てもらいたい)

いろんな大学が大学院重点化しようとしたり、あるいは博士後期課程を作ろうとしたりしているが、形だけ研究大学の真似をしても研究力が高くなるわけではないので、仏を作って魂を入れず、という状態にならないよう、ちゃんと研究することを奨励するとか、あるいは研究大学ではない別の道を進むとか、もう少し中期的な展望を持って大学運営したほうがいいんじゃないかと思う。NAISTのことではないが……。

大学の広報誌でNAIST 中村研の紹介があったようで、研究室の雰囲気が分かっていい感じ。自分も僭越ながらミッションステートメントというか、こういう人を求めているというような文章をそのうち書きたいのだが、いつになることやら。

NAISTはよい大学だと思うのは、自分はスタッフとして研究、教育の一端を担っているが、自分がいなくてもきっと違う人が高い水準の研究なり教育なりをしてくれるという信頼があるので、安心してお勧めできるところかな。

29の日リリースしようと思っていたが、昼寝をしていたら機会を逸してしまった。明日に持ち越し。