京都の警察署は英語が喋れる係員をつけるべきではないか

午前中一瞬オフィスに行き、そのまま品川から新幹線に乗る。品川から乗るのは久しぶりである。これまでは学割を買うのが面倒だったが、今はためらいなくEX-ICで乗車できるので楽になった。
今回も e-mobile で接続を試みるが、つながらなさすぎてストレス。新幹線の中では(のぞみN700系でないといけないが)車内の無線サービスを使うべきである。
京都駅で降り、遺失物拾得カウンターに行ってみると、東京に行くときなくしたもの、どなたかが届けてくれていたようで、ありがたい。4日以上経つと七条警察署(駅から歩いて数百メートル)に行っているが、営業時間内に行けばすぐ出してくれるとのこと。
というわけで行ってみると、どうやらカウンターで外国人のカップルが窓口のお姉さん方から説明を受けているらしいので、少し待って様子をみる。どうも、落し物関係で窓口の人たちがなにか必死に英語で説明しようとしているのだが、英語ができなさすぎて通じないようだ。
お姉さんのうちの一人が必死の形相で携帯電話で単語を調べて説明しようとしているのだが、これは無理だろうと思ったので通訳してあげたら、どうも外国人の人たちが日本人の手帳を拾って届けてくれたようで、連絡先が書いてあるので持ち主に返すことができるが、もし持ち主がお礼をしたいと言い出したときに連絡が取れるように連絡先を落とし主に伝えることにしますか、という了解がほしかったらしい。
当然のことながら(当然じゃないかもしれないが)いやいや、そんなお礼なんていいですよ、手帳が持ち主に戻るならよかった、ありがとう、と言い残してカップルは去って行ったのだが、せっかくの海外旅行、時間も限られているだろうに、こうやって警察署まで来てくれて、延々説明聞いて届けてくれる彼女らは素敵だなあ、と思った。ああいう人たちはきっと旅先でもいいことたくさんあると思うよ。日本の人たちも彼女らにぜひ優しくしてあげてほしいなと思う。
係として対応していた彼女らを責める気は毛頭ないのだが、京都といえば外国人がたくさん来る場所でもあり、警察のように緊急時にお世話になることが多いようなところだったら、英語の通訳ができる人を常駐させるか、もしくは係の人がある程度英語できるようになっているべきかなぁと思うのだけど。根津あたりは外国人観光客が多いせいか、どうも店員さんたちもカタコトながら普通に観光客と英語で会話できているし、それでいいんじゃなかろうか?
(2010-08-01 追記) 常駐させるのはコストがかかるので、アメリカのように電話で通訳できる体制にすればいいのでは、とのコメントをいただく。納得(コメントありがとうございます)。あと英語だけではなくマイノリティの言語もカバーしないとだめではと。それもその通り。24時間どこからでも電話して通訳してもらえるサービスがあればいいのかな。というか、電話より Skype みたいなので複数人喋れるのが一番いいような気がする。
落し物はすぐ返してもらえて、高の原経由で帰宅。夕方から来客があったので車を移動させたり。サンフランシスコからわざわざ奈良というかNAISTまで来てくれたのだが、疲れなかっただろうか心配である。東大寺は喜んでもらえたようでよかった。「英語すごくできますね、どこで勉強したんですか」と言われて(自分はそんなできないと思っているのだが、とりあえず)最近は「ありがとうございます」と素直に返せるようになったのだが、たぶん伝わろうが伝わるまいがとにかく喋る(喋らないといけない)、という訓練を海外でしてきたので、それができるかどうかが日本人の英語力の境目なのだろう。(でもアメリカにいるときは「きみの発音変だよ」と言われたことが何回かあるので、発音に関してはもう諦めた。中学生のときがいちばんきれいな発音ができていたと思うのだが、発音を気にして話せないより、とにかく話すほうが重要だと思うし)
三顧の礼ではないが、こうやって東京から奈良に隠居している人に会いに来てくれるとこちらからもいろいろしてあげたいなと思ったりする。H山が高校生のとき「アブさん(自分のこと)は諸葛孔明のように世間から一歩引いた軍師のような人だと思う」と言っていたを思い出した。その通り、乱世なら請われれば打って出るが、乱世でなければ人里離れたところで淡々と(眈々と?)生活したいものである。結局三国志の時代では魏・蜀・呉のうち残ったのは(孔明が参謀になった蜀ではなく)魏だったけれども。