MUC-3

kazuo-h さんによる論文紹介。MUC-3 というのは第3回 Message Understanding Conference のことで、情報抽出器の試金石として、ある文章群の中から取ってきたい情報を含むものを識別する、など(いろいろ他にもタスクがあるようだが省略)というものだ。

乾先生曰く、こういうタスクを設定する人は厳密に定義を考えたり実際の文を見て例外事例への対処を考えたりするし、そのタスクを世界中の研究者を使って行うという一流の仕事をするのだが、そのタスクをこなす側は、ともするとわずかばかりの精度を上げるために他のチームでいい結果が得られたらその手法をコピーすることに走り、どこも似たり寄ったりになってしまっておもしろくなくなることが往々にしてある、という。

penny さんの日記に第15回世界コンピュータ将棋選手権のことが書いてあったので思ったのだが、将棋くらいのタスクになると、タスク自体にもそこそこ意味があるのかなあ。

なんか時間が遅くなったので ryu-i さんとご飯に。

数週間前ひょんなことからryu-i さんが自分の卒論を見たいというので渡していたのだが、ちゃんと読んでくれたというのでびっくり。そういうわけで卒論にまつわる裏事情を話したり。図書館で000-400番台全部で本棚一つって、かなりひどいと思うし、新書ですら1冊もないなんてありえない、という話で意見が一致して盛り上がる。

ryu-i さんからは「自分で(その卒論のような内容を)研究しようとは思わないが、こういう話は聞いておもしろいし、興味もある。そんな話ができる人があまりいない単科大学はやっぱりだめだ」なんて話があった。松本研は文科系出身の人も元社会人の人も留学生の人も NAIST の他の研究室より高い割合でいるみたいだから、まだましなほうだと思うのだが、それでもかなり偏っている感は否めない。