モニターをつなぐとファンが全開に

今日は在宅勤務で朝はマルチモーダル機械翻訳のミーティング。このテーマ、世界的にそんなに手がけている人が(機械翻訳全体の中から比較すると)少ないし、タスクの設定としてデータが少量なのでやりやすいというのはプラスなのだが、それでも技術的には日進月歩で自分たちが思いついたことは他のグループもやっていると思ったほうがいいくらいには人がいるので、手が速くないとなかなか厳しい。

思うに、深層学習以前は言語に興味があるという人が大学院から自然言語処理をやる、というのは言語の知識が活用できる部分もそれなりにあったので悪い選択ではなかったが、今の自然言語処理だと言語の知識が活用できる部分は(研究者にでもなるのでなければ)少ないし、逆に理工系の他の分野から自然言語処理に鞍替えする人の方が(数学やプログラミングの知識なんかで互換性が高いので)修士の2年間だけ研究してソフトウェアエンジニアとして就職したいなら明らかに良い選択、というのがあったりして、大学院から理転した立場としては、なんだか微妙な感じ。潰しのきくソフトウェアエンジニアになりたいなら自然言語処理の研究をしているだけではダメで、コンピュータサイエンス全般の知識が必要だし、それは自然言語処理の研究室に入ったところで全く身につくものではない(ほぼ関係ない)のである。

最近思うのは基本情報技術者試験だとか応用情報技術者試験は割といい試験で、知識として広く浅く全体をカバーしているので、大学でこういう内容を学ぶかどうかは別にして、自分でこれらの試験のカバーする範囲を勉強すればいいんじゃないかなと思ったりする。基本情報技術者試験、簡単だとバカにする人もいるかもしれないが、この問題でほぼ満点取れるくらいにちゃんと知識があるならそれはそれでいいんじゃないかと思う(合格するかどうかという観点では、正答率60%以上あればよく、それはかなり低いベースラインなので、合格するくらいの知識があれば OK という意味ではない)。あと、応用情報技術者試験も、基本情報技術者試験の上位互換というわけではないので、情報系出身でないけど独学したい人は、両方勉強して受ければいいんじゃないかな(独学でこれらに余裕で受かるくらいなら、たとえば NAIST でわざわざ学ばなくてもいいのではないかと)。

昼からは定例の学科会議。すぐ終わって論文紹介に合流できるかと思いきや、学科会議が2時間あり、論文紹介が逆に1時間で終わっていたので、合流できなかった(汗)

夕方は Mac の管理をしたり、国際会議の原稿にコメントを入れたり。どうも MacBook Pro 16インチに USB Type-C 経由でディスプレイをつなぐと(使っているアプリケーションによらず)ファンが全開になるという不具合があるようなのだが、回避策は外部ツールを使ってリフレッシュレートを強制的に下げればいい、ということで、試してみている。下げたら確かにファン全開はなくなった(あるいは、HDMI 経由で接続してもファンは高速回転しないのだが、出せる解像度が低いのと、USB 経由でマイクもつないでいるので、別に繋がないといけないので嬉しくない)。この症状に気がついたのは半年くらい前だと思うのだが、原因が分からず困っていたので、直ってよかった。

ちなみに、2021年7月末現在、リフレッシュレートを下げなくてもファン全開の症状はなくなったので、どこかの更新で改善されたようである。もし同じ症状が出ている人は、OS を最新版に更新して SMC リセットしてみるとよいかも。