桜の季節かと思い、花見に行きたかったが娘の体調が悪そうだったので近場の小金井公園へ。ぐるっと回って帰ってくるつもりだったが、なぜか「自転車の練習する」と珍しく言い出したので、自転車に乗ってみる。まだ漕ぐのとハンドル操作がなかなか同時にできないが、コースを外れながらも広場を1周できたのは立派。コースを外れて真ん中に戻していると、手動でマリオカートをしている気分になったりしたが(汗)
最近ふと読んだ「医学部」という本に、なるほどなと思うことが書いてあった。
「私が勤務していた大学では、二次試験の面接と小論文には必ず精神科医が評価に加わり、チェックしていました。『絶対医師になってはいけない受験生』を見つけて弾くのです。三人の審査委員のうち、一人でも最低評価をつけた受験生は不合格にしていました。
そのとき、興味深いことがありました。一次筆記試験の得点が高い人から順にフィルタリングして二次試験の審査をするのですが、一次筆記試験の得点が上位の受験生ほど、二次試験で不合格になる割合が高かったのです。我々はよく冗談で、『この受験生には東大に行ってもらいましょう』って話してました」
(pp.167-168)
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以前も宇沢弘文「人間の経済」を読んだとき「シカゴ大学の大学院で成績順に合格させたら研究が微妙な学生しか取れず、最低ラインを決めてそれより上の学生を成績の下から順に取ったら研究できる学生が取れてよかった」という話が載っていが、やはり決められたルールの中で最適化するのが得意な学生は、単に過学習しているだけである可能性があるので、toy problem が解けるというだけで判断するのは危険だと思っている。結局研究でも開発でも他人と一緒に仕事をすることが多いので、他人は自分より頭が悪い(かつ頭が悪い人とは関わりたくない)と思っている人とか、あるいは他人は自分の足を引っ張ろうとしているとデフォルトで思っている人は、そういう考えでも許される温室のような環境(割と東大はそういう環境だったと思うので、上記の医学部の教員の発言はあながち間違っていない)で過ごしたほうがいいのではないかと考えている。
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