事務処理に学生たちも慣れてきた

午前中は論文紹介。今学期は1コマあたり2本の論文紹介をしてもらうことにして、これを週3コマ(論文を精読する勉強会と、国際会議の論文読み会は別)やるようにしたのだが、そこそこいいサイクル(月に1回)で各人に分担が回ってくるし、時間的にも90分で2本紹介するのは割と余裕があるので、これがベスト感がある。後期だけでなく、前期も同じスタイルでもいいな。前期は勉強会が多過ぎるので、もう余裕なさそうだけど……。

  • Wang et al. Deep Neural Machine Translation with Linear Associative Unit. ACL 2017.

この論文を一言でまとめるとこちらのエントリに書かれている通りで、GRU や LSTM に代わる新しいユニットを提案した(ら機械翻訳でものすごく効果があった)という話なのだが、深いネットワークというのが画像のような縦に深いネットワークのことを言っているのか(そもそも4層は深いのか?)、それとも言語の RNN のように横に深いネットワークのことを言っているのかよく分からなかった。ゲートやメモリセルを少しいじってあーだとかこーだとかいうような研究には魅力を感じないのだが、自然言語処理に適したようなユニットは(LSTM以外に)あってもいいのかも、という気はする。文書単位の解析ができるような長距離の依存関係を捉えられるユニットがあるといいのだけど。

お昼はスーパー事務処理タイム。12月の IJCNLP は結局学生だけ10人の参加になりそう。海外に行くのはかなり難しいのだが、今年は1回台湾に行ってしまっているのである。また深夜便を使って1泊2日での参加は無理ではないが、相当疲れたので今回はパスかなと……。その代わり11月17-18日は1泊で NAIST 合宿にこれまた研究室から10人ばかりを連れて参加予定。こちら、調整した結果、娘連れで参加することになったので、ポスターはまだしも口頭発表を聞くのはかなり難易度が高い。まあ、学生同士が交流するのが大きな目的なので、日帰りでなく参加できるだけで御の字である(日帰りだと、3時間のために往復10時間かけて NAIST に行く、みたいになってしまうので)。

そういえば今回はみんなちゃんと事務書類を揃えて出していて、秘書さんが学生たちの成長ぶりに感動していた。ちゃんとお互い聞いてくれればスムーズにできるので、しっかり相談してくれているのだろうと思う。あと秘書さんからハロウィンのプレゼントをもらったので、こちらもお返しのハロウィンのプレゼントをお返しした(先日の、子どもたちに配ったお菓子の袋詰めの、少しだけ大人バージョンであるが)。午前中の論文紹介でも、紹介してくれた学生と、質疑を盛り上げてくれた学生には、ハロウィンプレゼントをあげたが(笑)

12月29日には恒例の入力メソッドワークショップを開催予定なのだが、こちらは日帰り確実だし、12月28日には保育園の忘年会があり、HP(ハズバンドポイント)を貯めておかないといけない……。(コースの忘年会と学科の忘年会があって、どちらかには1時間で退席するにしても参加することにしているのだが、今年は厳しいかも)

夕方は進捗報告を聞く。少しずつみんなやることがばらけてきておもしろい。ここから12月の中旬くらいまでが楽しい時期で、世界で自分だけしか知らない!というような結果が色々出てくるのである。そこから先は、それを論文という形式に落とし込んでいく作業で、場合によってはしんどいフェーズであるが……。