専門を活かしたいなら博士号

午前中は今年の3月に卒業した学生が研究室を訪ねてきてくれる。うちでニューラル機械翻訳の研究グループができた立役者の一人なので、感謝している。現在のお仕事は修士で研究していた内容とは全く関係ないらしいが、NAIST 松本研でも修士号を取って就職した人のうち、1/3が自然言語処理または機械学習に関する仕事、1/3が自然言語処理または機械学習に関する内容が一部に含まれる仕事、1/3は自然言語処理とも機械学習とも全く関係ない仕事に従事していたと思うので、だいたいそんな感じ。(博士号を取った人は、本人があえて違う道を選ぶのでなければ、ほぼ自然言語処理に関する仕事に就けるのと対照的)

結局このあたりは企業の安定か個人の安定かという話で、企業として安定しているところは社員個人のやりたいことを重視するのではなく、企業としてやりたいことを重視する(比較優位性によって社員のやることが決まる)し、個人が安定したいなら企業は転々としないといけないかもしれないし、あるいは自分自身やることを変えていかないといけない、ということである。

自分自身、いまやっている仕事、時間で見ると大学院で研究してた内容に関係するのは1/2くらいではないかな……。研究に関しては明らかに関係するのだが、研究に使える時間は仕事時間の1/3くらいで、残り2/3のうち大学院の研究内容に関係するのは(授業や学会の仕事を含めても)1/4くらいだと思うので……。

午後は公開期末評価の発表練習。M1 が1名、B4 が2名だけだったのだが、それでも3時間近くかかる(進捗報告も兼ねていたせいだけど)。余裕を持って話が聞けるのはいいのだが、発表練習は時間があるからと長時間やるのはよくないな〜。発表練習は、同じ時間を使うなら、時間を切って回数を多くした方がいい。勉強会や進捗報告は、固めて時間を取らないと理解が深まらないことがあるので、時間で切るのは避けたいけど。