夏過ぎて武士は食わねど高楊枝

昨日に引き続き午前4時に起きてお仕事。年末だから仕方ないとはいえ、書類仕事が多すぎる。研究指導にはそれなりに時間を使っているので、そんなに文句を言ってもいられないとは思うが、時短勤務のこの時期こんなに書類ばかり書かないといけないのはどうなんだ?(もっとも、書類仕事で済んでいて、夕方スタートの会議や飲み会に連日駆り出されたりはしていないので、むしろ配慮されているのかもしれない)

午前中は NAIST 中村研の [twitter:@akivajp] さんに「機械翻訳における少資源言語対への取り組み」というタイトルで1時間ほどトークしてもらう。COLING 直後かつインフルエンザ等で倒れている学生が多かったとはいえ、8人くらいしか集まらなかったのはちょっと申し訳なかった。せめて機械翻訳グループのメンバーは全員参加してもらいたかったのだが……。

トークとしては自分は NL 研(情報処理学会自然言語処理研究会)でよく聞いていた内容なので、フムフムという感じ。@akivajp さんは NL 研をいつも活用してくれていて、NL 研で発表したものを(トップ)国際会議に投稿して発表する、という素晴らしいスタイルで研究していて、うちの研究室もこういうサイクルで研究できればいいのにな〜、といつもほれぼれしている。(みんなあまり国際会議中心で動いておらず、言語処理学会年次大会に集中してしまう。もちろん、内部生を筆頭にほとんどの学生が修士で就職するので、就職を考えるとそれが最適解になるだろうから、それが悪いというわけではない)

中村研は自分が NAIST助教になってから誕生した研究室で、まだ5-6年しか経っていないのにものすごく巨大かつアクティブな研究室に成長しており、博士後期課程に進学する学生も続いていて、うちの研究室でも博士後期課程に進学する学生が出てきてくれるといいなと思うのだが、もはや B4〜M2 までの3年間コースと、博士後期課程から進学してくる学生(長期履修含む)コースの2つになるのが最適なのかなと思ったりする。NAIST を見ていると、1学年に10人くらい博士前期課程の学生がいると1/3くらいが博士後期課程に進学するのだが、博士前期課程の学生が3-4人だとほとんど誰も進学しないので、外部から来る学生数がそれくらいしかないうちの研究室だと、博士後期課程に進学することを期待するのは無茶なのかも、と思ったりするのである。(それならそうと、就職希望の人を博士前期課程でも受け入れたいと思うが、今は時短勤務中で余力がないので無理、という話になるわけで)

結局お昼を挟んで3時間くらいトークしてもらい、すごく有意義な時間を過ごす。やはり3年研究をしてきた重みと厚みがあるし、うちの研究室でも B4 で入ってきて M2 まで研究してたらすごく深みのある研究ができると思うのだが、就職活動が挟まってしまうのが玉に瑕。今年度は研究室の学部配属2期生が修士を終えるので、就職活動のタイミングも勘案してまた今後の方針をアップデートしたい。

そういえば、去年は M2 の夏休みでそんなに研究が停滞したイメージはなく、冬休み前後でもそれなりにみんな進捗があったのだが、今年は M2 の夏休み以降あまり M2 の人たちの研究的な進捗がないイメージ。今年度は後輩の指導や共同研究・受託研究に時間を取ってもらっているせいもあると思うし、後者が原因だとすると申し訳ない。武士は食わねど高楊枝、で共同研究の時間を減らしたい……。

午後は今年最後の進捗報告だが、時間がなく1.5人くらいの話しか聞けない。進捗報告はその日に使える時間を最初に宣言して、学生間で時間の調節をしてもらったほうがいいな、と思ったりした。

夕方は他大学の学生の方の(受験希望者ではないし、研究ではない、どちらかというと人生)相談に乗る。研究室の学生に優先して話を聞くのもどうかと思うのだが、わざわざ上京して話を聞いてほしい、というので、学生は原則的にお会いしていることもあり、承諾したのである(本当は、論文等が一段落する2-3月にしてもらいたかったが、相談内容の都合上、年内を希望されていた)。

相談内容も、他の大学の教員の人たちはウェルカムという話だったが、自分はどちらかというとノーサンキュー的なコメントをすることになったし(それはそれで、少数派の意見ということで参考にはなると思うが)、お会いして果たしてよかったのかどうか、と思ったりする。まあ、そういうのも含めて突撃できるのは「若さ」という特権だと思うので、将来どのような形で化けるかと楽しみにしている。