手作業でソートするなら radix

午前中、「オートマトンと言語理論」の採点。まずは答案用紙を学修番号順(なぜか「学習」ではない)にソートするところから始まるのだが、もう4年目なので最適な方法が分かっていて、手作業で50-60件の答案をソートする場合は基数ソートが最速である。

結局午前中だけでは採点と入力が終わらなかったが、50人分の中間試験と期末試験(それぞれ8ページ)のソート、採点とスキャン、入力の全工程で4時間。1学期ぶんの1人の学生の評価に4-5分かかるというわけだが、これを多いと見るか少ないと見るか、学生からするともっと時間を使ってほしいと思うのかもしれないが、けっこう厳しい。1-2年目は学生へのフィードバックや評価にものすごく時間をつかっていたが、4年やって教員から一方的にやるのはあまり意味がないしスケールもしないことが分かったので、できるだけ学生同士でやれることを増やしている。

午後は YANS(自然言語処理の若手の会のシンポジウム)の進捗報告を聞く。ニューラル機械翻訳勢、1回の実験に4日間かかると聞いて、そんなサイクルで実験していたら勉強にならないよ、とコメントする。最初のうちは、実験を投入したらすぐ結果が分かるようなデータ量にしたり、そういうタスクをやったりして、とにかく実験のターンアラウンドを短くすることが大事で、質より量、量こそ質、というわけで、数をこなしてこなしてこなしまくると、後から振り返ると実力がついているものだと思う(むちゃくちゃ制限時間の厳しい対局を繰り返し、数やりまくることで強くなる囲碁将棋に似ている)。

夕方は企業の研究相談を受ける。今年は企業の研究相談は1社しか受けていないのだが、この研究相談は企業側の方々が手を動かし、それに対して小町がコメントする、という、まさに研究相談で、こういう形式の研究相談は、割とウェルカムである(社会貢献的に)。ただ、最近は事務処理的に兼業の処理が進まないようで、5月に申請した別件の兼業届はまだ承認されておらず(7月に確認しても、まだだった)、4月に申請した分しかできないのである(仕事量的にも無理で、この研究相談も隔月くらいにしてもらっているし、仕方ないけど)。