午前2時に起きてメール処理をしたり、スライドの練習をしたり。妻を起こすとよくないので、2時に起きても普段はまた寝ているのだが(4時半以降に目が覚めたら、そのまま起きている)、今日は非常事態なので……。
朝、娘を送ってから品川へ。少し時間に余裕があったので、コーヒーを飲んで一息ついてから新幹線。N700 系を選んだつもりだったのだが、N700 ではなかったので、電源が座席についていなかった。ネットワークはつながらなくてもいいのだが、電源がないのは困る……。結局ひとしきり仕事をしたあと、途中から本を読んだ。
読んだ本は以下。「田舎の無名高校から東大・京大にバンバン合格した話」
田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡
- 作者: 田野瀬良太郎
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2015/01/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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とはいえ最初はそんなところからのスタートではなく、偏差値50からのスタートで、最初はスポーツでも進学でも有名になろうとしたが、スポーツ重視の先生は勉強なんて最低限でスポーツに打ち込めと言うし、進学重視の先生は部活動なんて最低限にして勉強しろと言うし、生徒の方が困った、というところから、体育会系の先生方と生徒にスポーツを諦めてもらい(最初の先生・生徒たちは、高1-2ながらサッカーで全国大会にも出場したり、進学校化しなければスポーツで活躍していたであろう先生・生徒たちもいた)、進学重視の学校になっていった、という経緯が書かれていて、そういうことだったのか、とびっくりする。
進学校になってからのスタイルと言えば、とにかく詰め込みに詰め込みを重ねる、という感じで、先輩が有名校に入るとそれを見て後輩がやる気になり、かつそれが呼び水になって優秀な子どもたちが入ってきて、という循環を20年地道に繰り返してきた、ということだが、たったの20年で全国的なトップ校になる、というのもすごい話である。
多分後発の学校で先発に追いつき追い越すためにはこういう戦略が最も効果的なのではなかろうか。などということを、首都大に来ても思っていて、自分の研究室では詰め込み気味に(基礎)勉強会をやっているが、首都大に来てから10年間で日本を代表する自然言語処理の研究室の一角(トップ3)に食い込むつもりであり、それには必要十分な基礎勉強会と定期的な進捗報告、あとは研究室内の切磋琢磨が大事だと思っている(最後は教員でコントロールできるものではないので、環境だけ用意してあとは好きにしてもらうだけだが)。
一方、「女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密」も興味深い(ちなみに OS X El Capitan では「おういん」が変換できなかった)。
- 作者: 矢野耕平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/10/20
- メディア: 単行本
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自分が通っていた武蔵は大学進学校として凋落していると言われて久しいが、そもそも受験に特化した教育は全くしていないし、世の中の求める「優秀な学生」とはちょっと違うと思う(中1に向けて「諸君、学校は学問をしにくるところです。勉強は各自勝手にしなさい」と言うくらいで、研究者肌の学生は育ちそうだ)が、東大に入れたい! 医学部に入れたい! と思う親御さんたちはこういう学校に息子を通わせたいとそんなに思わないだろうし、妥当なところではないかと思っている。
そういえば Wikipedia に武蔵中学校・高等学校の人物一覧というページが出ていて、自分は「情報工学者」として載っているようだが、情報工学者なんだろうか?(1997年卒の同期で3人准教授になっているようだが、関西大学で科学倫理学の研究をしているU 原は載っていないし、網羅的ではなさそう)
大阪・天王寺の戦いは無事終了。2011年にも実は同じように来ているのだが、その時と控え室の雰囲気が違って少し緊張(前回は、知り合いも控え室にいたので、雑談したりした)。そのまま部屋に通されると、見知った方々が何人もいらして、ある意味さらに緊張したのであるが、泣いても笑っても自分の使える時間は15分しかないので、現段階でのベストを出した(絶対的にはもっとできるが、今仕事に使える時間を考慮すると、これが限界)。これでダメなら仕方ないが、通るといいなー。