初めての言葉はなぜか「はいどうぞ」

今日は妻が代休なのでのんびり過ごす(いつもは土曜日に仕事)。花見に行ければよかったのだが、あいにく曇りがちだし、昨日ものすごく風が吹いてかなり葉桜になってしまったのである。

最近娘が盛んに何かを喋っていて、一つ一つの音は日本語っぽい(切れ目もあるので、文っぽい)のだが、まるで単語になっていないので、意味が分からない。音素 N-gram で文を生成させるとこんな感じだろうか。自動生成された文は誤りがたくさん入っていて不自然、と言う人はよくいるが、幼児が発する言語(?)より、はるかに言語っぽい(自然)ような気がする。

今週からなぜかブロックや人形などの小物を箱に入れたり出したりする遊び(おままごと?)を始め、よくよく見ていると、どうも物を誰かに差し出すとき「(はい)どうぞ」そして受け取るとき「あ(り)が(とう)」と言っているようである。ときどき「おとうちゃん」と言っている気もするのだが、そもそもその単語を娘は家でも保育園でもほとんど聞いていないはずなので、気のせいだろう。(娘のお気に入りの保育者さんが「Oちゃん」という名前なので、むしろそちらを呼んでいる可能性が……)

最初は「まんま」とか「アンパンマン」のような名詞を発するのかと思っていたので、「どうぞ」のような述語を発するというのは意外であった。しかし考えてみると、乳幼児が言葉を使うのは言語行為と考えるのが自然であり、「まんま」と言うのも「そこにご飯がある」という意味ではなく「わたしにご飯をよこせ」という意味だとすると、発話することで親や保育者に命令している、というわけである。

あげたりもらったり延々と繰り返しても(相手がいる限り)ずっと飽きないようなのだが、このパワーはどこから出てくるのだろうか……。