楽しい研究をするのが一番

午前中、メールの処理をしつつ研究室公開の準備。とはいえ、実は今日の回は学部3年生の見学希望者はおらず、冬季の入試を受けることを希望する留学生の見学だけなので、突貫工事で作る。

最初は昨年度の研究室公開スライドのコピペでいいか、と思ったが、なんか違う感があったので、先日の DSIRNLP(データ構造と情報検索と自然言語処理)勉強会でトークした内容をベースに、最近興味のある深層学習の話を数枚加えて完成。やっぱり、自分が楽しいと思う話をしたほうがいいなと。ここからどう研究につなげていくか、だが、自分もやり方を全然知らないので、おもしろいものである。

お昼は SLP(自然言語処理の教科書)の輪読。この本、意味に関する章は4章あるのだが、後ろの2章を読んだ方が直接研究に関係する人がいたような気がする……(依存関係的には、最初から読んだほうがいいのだろうけど)

研究会は3人に進捗報告、そして言語処理学会年次大会に投稿予定の人は原稿の進展具合を報告してもらう。いまのところ、B4の4人とM1の2人が投稿の準備中。

NAIST 松本研ではほぼ全員が大学院に入ってから自然言語処理を始めるので、博士後期課程に進学予定の人は(就職活動もしないし)M1のうちに外部発表をすることが奨励されていたが、実際はM2の修論言語処理学会年次大会に出す人が多かったように思う(M1で発表する人も半分くらいいたけど)。うちだとB4から進学する人はM2まで入れると3年あるし、M1と比べてB4の時期は授業がなく研究に時間を使えるので、卒論が外部発表できるとちょうどいいかなと考えているのだが、はてさて。

研究室公開の前後、留学生と話したのだが、日本語能力検定試験の N1 がないと、うちの大学は厳しいかもなぁ。NAIST は留学生担当の職員がいたし、授業も英語でされていて、事務の連絡も英語と日本語で回ってきたのだが、首都大はそういうサポートが皆無なので……(中国人留学生だと、英語で書かれているより日本語で書かれている方が分かりやすいかもしれないが)。個人的には、英語で研究が問題なくできるなら日本語分からなくてもいいようにできればと思うのだが、事務が対応してくれないとかなり厳しいものがある。

夕方は研究相談。ベースラインができつつあるようだ。タスクによるが、ちゃんとデータを最初に確認し、すぐ手を動かせば、だいたい数週間でなんらかの結果を返すものはできるように思う。論文に使えるベースラインではないかもしれないが、叩き台を作って改良していったほうが、最初から提案手法を作ろうとするより効率がいいのだ。本当は B4/M1 の人でも夏休み使えばできそうなのだが、夏休みに入る前に作るものが決まっていないと厳しいし、最初の研究テーマは練習として天下り的にやってもらってもいいのかもな〜。