「オレ、電王戦トーナメントで優勝したら結婚するんだ」

晴れているのでサミットまで買い物。娘はサミットデビューである。外に出ると歩く振動が心地よいのか、身体が密着しているのが気持ちいいのか、すぐ寝るので、あまり「初めての⚪︎⚪︎」感はないのだが……。

先日本屋で購入した「ルポ 電脳戦」を読む。

コンピュータ将棋の技術的な話はほとんどないが、コンピュータ将棋のここ10年くらいの裏側の人間模様を綴ったドキュメントである。東大将棋部出身の筆者が聞きやすいところから取材した感は否めないが、割とおもしろい(ここまでプライベート書かれていいのかな?登場している人たちは、原稿をチェックしているんだろうか?)。自分が将棋にのめり込んでいたのは中学から高校にかけてで、大学将棋は結局東大将棋部と早稲田将棋部にそれぞれ1回見学に行ったくらいで「卒業」してしまったのだが、ずっとアマチュアで将棋を続けている人たちがたくさん登場して懐かしかった。

大学将棋部の留年率は(3年留年した自分ですら)ヤバいと思うのだが、コンピュータ将棋の開発者や関係者も例に漏れず、就職活動を1社だけしてあっさり止めてニートになったり、一部上場企業に就職してもあっさり辞めてベンチャーに就職したり、みんな自由人だなぁ、と惚れ惚れする。こういう人たちが多いので居心地がよかったのだが、ずっといるとこれは廃人になるのではないか?と思って転身したことを思い出した。とはいえ、性格は一朝一夕で変わるものではなく、将棋部に入らなくても3年留年したので、将棋部は全然関係なかった。

研究室でなにかチームで開発できるといいかなぁと思い、いまは機械翻訳に力を入れているのだが、コンピュータ将棋でもいいかも。農工大の小谷研が今年の3月末で消滅し、西東京で(自然言語処理と)ゲームの研究をしている研究室が一つ消えてしまったのも、心残りであるし。ただコンピュータ将棋は既に計算機が十分強いので、研究的にはもっとフロンティアなところの方がいい気もする(と言うと、コンピュータ将棋で研究されている方々に失礼かもしれないが)。