自然言語処理が学べる大学は日本で20校くらい

世間的には休日だが、最近の大学は文科省の通達で授業回数をちゃんと確保するように言われており、授業時間数を確保するためにお仕事。休日があっても無視して授業をする大学と、休日は休むが学期末に授業の曜日を無視した数合わせの期間がある大学の2種類あるようだが、首都大は前者なのである。

今日の授業はB3の情報理論の授業で、出席も取らないし小テストもしないので、出ても出なくてもいいよ、と伝えてあったにも関わらず、用意した50部の資料が全部なくなる。全員出てきているということのようである。(あとで調べたら履修登録者は57人いたのだが、7人はどうしているんだ?)

「資料が配られるだけだと記憶に残らない、穴埋めにしてほしい」という声があったので今回は穴埋めにしてみたのだが、穴埋め資料を作るのもけっこう面倒くさい。スライドは PowerPoint で作ってあるのだが、印刷したらアニメーションも全部印刷されてしまうので、印刷用と授業用と2バージョン作らねばならず、思ったより負荷が高い。とはいえ、学生の記憶に残ってくれることが第一なので、しばらく続けてみる。

授業時間が12:30までだと思って余裕で授業をしていたが、確認すると12:00までだったようで、冷や汗で12:15に授業を終える。研究室の勉強会は1コマ2時間にしているので、午前中の勉強会が12:30終了なのを、勘違いしたようだ……。授業時間と研究室の勉強会の時間の単位を揃えればいいのであるが、1時間半は勉強会の時間にしては短い(3時間は長い)ので、帯に短しタスキに長し。揃えるのは難しい。

授業終了後、質問があって何かと思ったら、WindowsJDK をインストールしたいのだがインストールできない、という相談であった。見てみると、インストールが完了していないようだったので(何回もやった、と言うのだが?)インストールし、パスを設定して完了(こちらも、参照にしているページで書かれている Java のバージョンと、インストールしている Java のバージョンが違った)。Java を使ってバイトでもするの?と聞いたら、なにか作ってみたいから勉強のため入れようとしている、とのこと。授業で C 言語しか使わないから C しか触ったことがない(もっと言うと授業以外でプログラミングをしたことがない)という学生も少なくないので、頼もしいことである。

午後はB3の応用実験のガイダンス。これは必修の科目で、学年全体を5グループに分け、5つのテーマを2週間ずつローテーションする実験である。学生に聞くと、実験で週2回午後が全部潰れる(課題によってはレポートを書くために授業時間以外もかかる)ので、なかなかハードなようだ。せっかく大学に来たんだから、たくさん学べるのはよいことである。理工系のみなさんは、ちゃんと授業料に見合うくらいの教育が受けられるので、しっかり元を取るとよいと思う。(自分は学部のときは人文系にいて、授業料は授業のためではなく学生という身分と学歴のために払うものだと思っていた)

夕方はうちの研究室の受験希望の方と面談。博士後期課程に関する問い合わせがちらほら増えてきたので、どうするのがいいのかいろいろと考える。NAISTは分野を変えてくる人もいる前提で授業なども用意されているので、他分野の修士号を持っていても修士から入学するメリットがある(むしろいわゆる文系の修士の人は、情報系の学部教育の部分が抜けているので、修士から入った方がよい)のだが、首都大の修士課程は情報系の基礎的な授業がないばかりか、卒業に必要な単位として通信系の授業も取る必要があったりして(M1で単位を取り切りたい場合。M2までかかっていいなら、情報系だけでOK)、あまりお勧めではない。むしろ、博士後期課程から入ってもらう方がいいのでは?と思ったりする。博士号が取れそうかどうか、教員がちゃんと判断しないといけない、ということでもあるのだが……(修士号は普通にがんばればほとんどの人が取れると思うが、博士号はがんばっても取れない人がいる)。

夜に研究室のページを更新。自然言語処理が学べる研究室というページである。今年の大学院入手シーズンに間に合うよう、去年からコツコツと更新していた。うちの研究室の受験を希望してくれるのはありがたいのだが、うちの研究室だけで全員を受け入れることができるわけでもないし、やりたい研究内容によっては他の研究室が適切なことも多々あり、同じ大学の他の研究室や、別の大学の研究室をお勧めすることが多く、毎回話すのが手間なので、用意したのである。

問題は、それぞれの研究室あるいは大学がどれくらい外部生の受け入れに積極的か分からないことと、受けても入れるかどうか分からないことで、こればかりは受験生の人はそれぞれの研究室にコンタクトを取っていただきたいと思っている。

ちなみに、うちの研究室で今年修士1年の学生は、2人がB4からいてくれる人で、3人がM1から入ってきてくれた人で、個人的には外部から来る人もウェルカムである。今年のように3人入ってきてくれるかどうかは分からないが、毎年1人くらいはコンスタントに入ってきてくれるといいな。