今年度はマリカーではなくぷよテト

午前中は以下の論文を紹介してもらう。

  • Naoaki Okazaki, Mitsuru Ishizuka and Jun'ichi Tsujii. A Discriminative Approach to Japanese Abbreviation Extraction. IJCNLP 2008. 

識別学習を用いて日本語の略語判別をする、というお話。新聞記事中の括弧表現から略語候補を取得し、それが本当に略語なのかどうかを2値分類する、という手法である。アルゴリズムは単純なのであまり疑問の余地はないが、どのように略語の正解データを集めたのかが気になる。今どきだと、クラウドに投げて作ったりできるかもな〜。あと、「東京都日野市の首都大学東京(首都大)」のような文があったとき、正式名称に当たる部分の開始文字がどこなのか、どのように決めているのか、論文に書いていない気がする。

午後はB3のテクニカルライティングの授業。この授業は毎回担当するグループが違うのだが、これまでのグループと違ってだいぶ静か。今日でテクニカルライティングはおしまいだが、いつもNAISTのデモを拝借させてもらっているので、首都大でもなにか研究のデモを作れるといいなぁ、なんて思ったりする。

夕方には会計の説明会に出る。去年までと基本的に同じようだ。ようやく今年度の書類一式をもらえたので、これで正式に発注したりできるようになる(別に去年の書式でも、受け付けてもらえるとは思うが……)。年度の最初は基本研究費という校費50万円しか使えないので、緊急のもの以外は後回し。ゴールデンウィーク明けに、少しずつ研究費が配当されていくのである。

今年は2つの科研費の分担に入れていただいているが、そろそろ自分でも取りたい気はする。若手Aの不採択通知の審査結果を見たところ、自分の申請した細目では応募が1人しかいなかったようで、これではどの位置にいるのか分からない。見た感じ、3点を超えているのが昨年度は1つだったのが2つになっているので、若干向上しているのかもしれないが、採択される人は全項目(4点満点中)3点以上なようなので、まだ先は長い。

  1. 研究課題の学術的重要性・妥当性: 3.25→2.67
  2. 研究計画・方法の妥当性: 2.75→2.67
  3. 研究課題の独創性及び革新性: 2.50→3.00
  4. 研究課題の波及効果及び普遍性: 2.75→2.67
  5. 研究遂行能力及び研究環境の適切性: 2.75→3.17

ただ、さきがけは過去3回連続不採択、若手Aは2回連続不採択なので、このクラスの研究費に通すには、たぶん決定的な何かが欠けている。この日記を書いていて何が欠けているか心当たりを思いついた(他の研究費で採択されたとき、どういう気持ちだったか思い返してみた)が、それでも迷うところがダメなんだろう。

夜に[twitter:@tomo_wb]くんが大学まで来てくれたので、一緒に歓談する。うちの研究室で今年流行っているのはマリオカートではなくぷよぷよテトリスなのだが、頭ではなく手が動くようになるにはしばらく訓練が必要なので、ちょっと厳しい。毎日数十分やれば段々手が動くようになるとは思うが、学生たちの操作の速度を見ていると、勝てる気がしない(汗)4人対戦でビリにならない程度にはできるようになれそうだが……

せっかく研究室に来たなら、ということで、研究室の学生と@tomo_wb くんを囲んだご飯に行く。たまたまB4の学生が全員いたので、彼らとM2の学生を入れた合計7人。研究室メンバー全員で行ければよかったのだが、学生数が10人になってしまい、事前に訪問予定が入っていないとなかなか全員を連れてご飯に行けないのである。(こういうのの予約が好きな人がいたら、急な予定でも予約を頼んだりするのだけど……)

研究の話や就職活動の話など、いろいろ話せてよかった。B4のみんなと長い時間話したのも、実は初めて(新入生歓迎会ではそれぞれ、大学院から入ってきた人と、他研究室の学生と主に話していたので)。全員自宅生だということにびっくりしたが、確かに今年の学部1年生もほぼ全員自宅生で驚いたので、最近は下宿する人が少なくなったのかもしれない。まだ研究室では本格的に研究がスタートしていないので、研究の突っ込んだ話がなかなかできないが、そのうちできる日が来るのが楽しみである。(それでも妻との馴れ初めとか、研究と関係ない話をしてそうだけど(笑))