人生の一時期、勉強に没頭するのも大事

午前中は SLP (Speech and Language Processing)輪読。ページ数ではなく各節単位で割り振ったら、やたら長い節があって、1章が終わらなかったが、これくらいの速度でいいのかもなぁ。しかしこの速度では週に2回やらないと終わらないのではないかろうか……(東北大の乾研究室では週2回やっているようだ)

お昼には外部からうちの研究室を受けたいという学部4年生とランチ。割とうちの研究内容も調べてくれているようで、話がスムーズである。先週見学してくれた人と、やりたいことが近いのだが、そういう人がうちのことも検討しやすいのだろうか?

今学期の感じから今年の受験生からのFAQとその回答を伝えておくと、

  • 最初の半年は毎日授業と勉強会があるので、平日日中のアルバイトはできません。課題が多いので、平日夜間も厳しいでしょう。研究との両立が大変かもしれませんが、7月以降はやりたいなら週1-2日程度できると思います。
  • 寮はありますが、入れるとは限らないし、そもそも南大沢なので、自宅外生はほぼ下宿することになります。日野キャンパスへは無料シャトルバスがありますが、長期休暇中は止まります。(授業中心の学部3年生はともかく、大学院生は夏休みでも冬休みでも毎日研究室に来ると思うので、ちょっと不便)
  • 試験はNAISTとほぼ同じ形式(英語はTOEFLまたはTOEIC、筆記は数学のみ、あとは面接)で、NAISTよりは首都大の入試の方が若干簡単だと思います。ただし、英語の点数が低い(500点以下)人は(どちらの大学でも)厳しいです。専門の試験はありません。
  • 博士後期課程に進学したい人は、修士号を取得したあと、進学することも可能です。来年度はB4からM2までフルメンバーが揃うので、博士後期課程もやる気ある方に来ていただければと思います。

という感じ。

研究会では修士の2人の自己紹介と卒論の紹介。早稲田の文学部から入学してきた新入生がいるのだが、久しぶりにレジュメで人文系の卒論の話を聞いて懐かしく、おもしろかった。情報系の論文と違って実験や定量的な評価ができるものではないが、人文系の研究は人文系の研究で、優れた研究には様式美があると思う。

今学期は自分も隔週で進捗報告をすることにしているので、執筆中の原稿をみんなで回覧(研究費の申請書の回覧をしたこともある)。間違いを見つけたりできたので、今後もみんなにバグ出しに付き合ってもらおう。本当は、自分も実験をしたり論文を書いたりした結果の報告ができればいい(そういうふうにしたい)のだが、今年度は厳しいかなぁ。

夕方は研究室のB4全員と個別面談。研究テーマはまだ決められないと思うので、ふわっとした感じで聞いてみたり、進路(進学予定かどうか、進学予定だとするとどの大学 and/or 研究室を希望か)を聞いてみたり。勉強会が多すぎて大変かと思ったが、むしろみんな「まだ全然行けるので、もっとやってほしい」という意見のようで、意外であった。ただ、ゴールデンウィーク後は一気に課題や勉強会の担当がヘビーになると思うので、いまはこれくらいの負荷でちょうどよい気もする。飛ばしすぎても息切れするし、多少余裕のある方が、急におもしろそうなことが見つかったときに手が出せるのである。ただ、来年度は4月の頭から勉強会をスタートできるようにしたい(1-2週間ずれるだけで、かなり印象が違うと思われるので)。

夜に N 川先生といろいろ雑談。N 川先生とお話しすると、だいたいプログラミングや情報科学関係で何をいつ教えるかという話に行き着くのであるが、自分も年間3.5コマの授業負担で落ち着いたら新しい科目を増やそうというモチベーションが失われるだろうし、自分の持っている授業の中でなんとかする方向が正しいのかもなー。幸い、2年前期(オートマトンと言語理論)、2年後期(データ構造とアルゴリズム演習)、3年前期(情報理論)と2年生から1年半ずっと授業があるので、時間をかければいろいろできそう、と考えている。

少し残って論文誌の編集後記を書く。7本の論文に目を通し、1つずつコメントを書くお仕事。だいたい一度は目を通してコメントを書いたことがあるので、最初に読んだときの記憶を呼び戻せばいいのだが、紹介文を書くのはまた少し違った読み方をしないといけないので、思ったより難航する……。