インターネット時代でも雑誌の特集は役に立つ

午前中は機械翻訳の勉強会をする。結局以下の本を輪読することに。

機械翻訳 (自然言語処理シリーズ)

機械翻訳 (自然言語処理シリーズ)

新入生の人たちが出席。去年からの在学生は誰も出てなかったが、興味ないのかしらん? 誤り訂正とか質問応答とか略語抽出とか、様々なタスクでノイジーチャネルモデルを使う研究があるので、機械翻訳自体を研究しなくても、学べるところはあると思うけどな〜。まあ、自分で読めばいいのだけど……。最初の方しかまだ読んでいないが、これは良書だと思う。

午後は機械学習の基礎勉強会。今学期は、本文を各自読んで、勉強会では軽く復習するのみにして、あとはひたすら章末問題を解く、という形式。さながら反転授業風である。結局自分で問題を解かないと定着しないので、各自手を動かしてもらえればなと思うのである。むしろ自分も半年前に読んだばかりなのに忘れていたりして。ただ、やはり2回も3回も同じ本を読むのもなんなので、来年も自分がやるなら本は変えたい(ただ、来年はTAを頼んでやってもらおうかと思っているが……)。

「英語教育」の2014年5月号が届いた。なぜかもう Amazon では売り切れているが、確かに特集の「生徒の「間違い」から何を学ぶか」は読み応えがあり、この号は独立に読んでも参考になる。

英語教育 2014年 05月号 [雑誌]

英語教育 2014年 05月号 [雑誌]

今回自分の連載は自然言語処理分野で使われている英語学習者コーパスについて紹介してみた。英語教育で使われているコーパスと微妙に違うと思われるので、書くかどうか迷ったのだが、次回以降の展開を考えていろいろと布石を打っておいたのである。見開き2ページだと書ける分量が少ないので、複数回の流れを考えて書かないとな〜。

また、日経コンピュータの4月17日号も送っていただいた。量子コンピュータ特集である。ある種の組み合わせ最適化問題が爆速で解けるようになる可能性がある、というのがよく分かる、好特集である。「英語教育」もそうだが、こういう特集記事はその分野についてさっと学ぶことができるので、大変ありがたい。

自分も量子コンピュータやDNAコンピュータについて知ったのは学部1-2年のころだと思うが、こういう新しい計算のパラダイムって学生はどうやって知識を得るのだろうか? 研究室では紹介したのだが、授業でも紹介した方がいいのかも。大学院生は自分で勝手に新しいことを見つけてくるのだろうが、授業で手いっぱいの学部生に知的な刺激をもっと与えてあげたいな〜。(ただ、今の3年生や4年生と話していると、彼らの方が詳しいことも多々あるので、要らぬお世話かもしれない)

夜は火曜日の講義の準備。去年の貯金があるのでだいぶ楽だが、それでも手を入れるとけっこう時間がかかる。6月に月曜の南大沢の授業が始まったら相当大変になりそう……