大学で教職を取ろうとすると1.2倍がんばる必要がある

晴れている日は歩こう、ということで小金井公園の方に歩いてみたが、サイクリングロード(多摩湖自転車道)を西進して花小金井駅の方に行き、引き返して土手の上を歩いて帰ってくる。風があると気持ちいいものである。手すりも何もないのはちょっと怖いかもしれないが……。

先日本屋で購入した「教員採用のカラクリ」を読む。シリーズものでタイトルをつけているのかもしれないが、似たようなタイトルの本が多くて大変紛らわしい。誤認で購入することを狙っているのかもしれないが、もっと他と区別できるようにした方がよい。

さて、石渡氏のこの種類の本は正直食傷気味であるが、今回は大学の話ではなく小中高の教員になるための本で、スタイルはともかく、書いてある内容は初めて聞くことがときどきあり、なるほどねと思う部分もあった。

ただ、結局彼の一連の本にシンパシーを感じないのは、批判的な内容を書くにしても、憂いて書いているわけではなく茶化して書いているだけのように見えるし、学生なりなんなりのために書いているつもりかもしれないが、小手先の試験を通過する方法を紹介するだけで、本当に学生のためになる内容を書こうとしていない(「学生はそれを求めている」と反論するかもしれないが)ことであろうか。

教員になろうとする人は少しでも採用試験を突破する確率を上げる方法を知りたいのかもしれないが(自分は大学教員になりたいとは思ってなかったので、残れる方法を考えたりしなかった)、ちゃんと考えた結果教員になるのを断念するのも一つの選択だと思うし、そういう部分を飛ばして受かるかどうかという話に終始したり、あるいは受かったあとの待遇の話ばかりしたり(確かに表立って書かれていないこともあるし、そういうのを知りたい人もいるのだろうし、そういう人のために情報提供しているつもりなのだろうが)、そういうのがちょっとずれていると感じるところかな。

まあ、こういう「芸風」であることを理解して読む、というのが正しい読み方なのだろうと思う。

ちなみに首都大の情報通信コースでも、学年に1人くらいは高校の教科「情報」の教職を取得したいという学生がいるのだが、あまりに大変なので、取得したかったら入学直後から計画的に単位を取得しないといけない。過去に取得した人もいるようだが、「情報」の教科だけでは基本的に就職先はない(「数学」あるいは「理科」があるなら別)ので、他の教科の免状が取れない現状では、取得しても教員になるのは難しく、資格がほしいという資格マニアの欲求を満たせる程度であろうか。人文系は卒業に必要な単位にカウントされる科目が多いのでまだましだが、教職科目は毎日5限に入って大変だった記憶がある。