勉強会の組み合わせ最適化

午前中は論文紹介で、自分が以下の論文を紹介。

  • Joel Lang and James Henderson. Graph-Based Seed Set Expansion for Relation Extraction Using Random Walk Hitting Times. NAACL HLT 2013.

そういえばグラフを用いた自然言語処理タスクに関する論文の紹介をしたことがなかったと思い、先日 Facebook で見かけた論文を思い出したのであった。ランダムウォーク到達時間を用いて関係抽出タスクを行うという話である。ベースラインとして比較されているのは自分が2008年にやった研究で、それと比較して若干よい、という結論。ただ到達時間は対称性を満たさないので距離とみなすことはできない。そういう意味では通勤時間カーネルの方が解釈はしやすい気もするのだが、関係抽出タスクってそれぞれの事例間の類似度は対称なんだろうか?

午後はB3のテクニカルライティングの授業。この授業、やっぱり書かせないと書けるようにはならないと思うのであるが、ライティングについて学ぶのはおまけで主眼は余った時間に各研究室の紹介をしたり、教員と雑談したりすることらしいので、去年と比べると慣れてきたものである(去年はライティングをしっかり教えないと、と思ってカチコチだった)。

授業のあと、NLPチュートリアルの勉強会に出てみたら、みんなひとまず Python を勉強していたようだ。順番的にはこの回が先週にあるとよかったんじゃないかと思い(これまでに Python は使ったことがないみたいなので)、今年度はちょっと申し訳ない感じ。まあ、みんなしっかりできているようなので、杞憂かもしれないが……。今学期は試みに3つのプログラミングに関する勉強会を並列で走らせているが、もしかすると多少時間差をつけたほうがいいのかもしれない。(ある勉強会は最初は週に2回やって、一気に終わらせる、というのでもよい)

夕方はメール処理をしつつ、各勉強会の TA の人たちに、1週間目が終わってどんな感じかインタビューする。問題なさそう。みんな最初はかなり緊張したようだが、場数を踏めばどんどん慣れてくるし、ぜひこの機会に勉強してもらえたらなと思う。繰り返し書いているが、勉強会は教わる側より教える側の方がより多く学ぶ場所なので、勉強したい人は聞きに行くだけでなく、自分で発表する側に回るとよい。(友人同士で教え合うのも非常に効果的である)