聞いた方が速いことを知るためにたくさん調べる

朝来て卒論の添削。3人/4人終了。1月31日がタイトルと概要〆切、2月7日が発表の予稿集の〆切、2月17日が最終バージョンの〆切だそうで、いまちょうど卒論ドラフトの2往復目をしているところである。言語処理学会の年次大会に投稿することは断念したので、2月7日までに準備できていればよい、という塩梅である。1〜2週間で1往復する予定なので、最終的には4〜6往復することになるかな?

そういえば、日経コンピュータの1月9日号の『「機械学習」革命』という特集(登録すれば専用のビューワーで全文が読める)で、首都大学東京小町研究室を取り上げてくださった。研究内容はというと、首都大に来てからの仕事ではなく、NAIST にいたときの仕事ではあるが、自然言語処理機械学習についていろいろお話したネタが記事の各地に散らばっていて、よくまとめてくださった、とありがたいばかり。記者の方は研究者ではないのだが、よく調べられていて、ピンポイントで「よく分からないこと」を質問されていて、すごいスキルだなと思ったのであった。

Deep learning(深層学習)についても取り上げていて、これで Deep learning について知った人もいるようだが、こうやって雑誌の記事になるころにはもう流行は一段落しつつある(教科書が書けるようになったらすでにかなり古典になっている)ので、もっとアンテナの感度を上げていろいろ論文を読むとよい。研究の最先端はやはり論文に書かれているので……(論文になって出るまで半年から1年のタイムラグがあるので、もっとも先端なことは現地に行って直接話すしかないが)

午前中は機械学習の基礎勉強会。今年度は残すところあと1回。評価尺度の話、そして系列ラベリングの話。評価尺度の話はもっと前に読んでもよかったかもしれない。そもそも最初は各自読めばいいだけだろうと思って飛ばそうと思っていたのだが、一応教科書一冊全部終わりそう。個人的には薄くてもちゃんと本を丸ごと一冊終わらせることに意味があると思うので、こうやって少しずつ勉強していけたらな、と思う。(基本的なことから勉強できるのは、研究室の立ち上げメンバーとしている特権かもしれない。毎年同じことはやりたくないので、段々勉強会も高度になっていくだろうし……)

お昼休みコース長と書類のチェック。昨日書類をもらって明日には返事しないといけない書類なのである。チェック後駆け込みで印刷してコース会議の審議対象の資料に回したり。ギリギリだな〜。

そして12時半からコース会議。今日は新年で報告事項が少なかったので、1時間半で終わった。コース会議のあとK家先生から「タイで開催された国際会議に行ったら、小町先生の Twitter を見ているという人が3人いましたよ」と教えてくださった。あまり意識していないが、隣接分野の方も見てくださっているっぽい?

コース会議後、学内の委員会のお仕事→学内の委員会→学内の委員会のお仕事、の4連コンボで昼ご飯を食べる暇もなく、5時間びっしりお仕事。書類をもらってから返事を返すまで24時間ない仕事もあり、意外と神経を使う。スケジュール調整をしないといけない人が少ないからまだましだが、4人の予定を合わせる必要があったりすると完全に詰むな……。

夜は研究室で研究の話。「自力で調べるととてつもなく時間がかかるが、聞いたら一瞬」という知識と「自力で調べても聞いても一瞬で分かる」という知識がある場合、後者は自分で検索したり教科書を読んだりして勉強し、前者を他人に聞く、というのが聞く方も聞かれる方ももっとも効率よいと思うのだが、前者と後者が区別できるなら、すでにそれなりに知識があるんじゃなかろうか、と思ったりする。機械学習の特集記事を読んだときも思ったが、この2つの区別ができるようになるためには、地道に勉強するしかないのかな。あとは、調べても分からないので考えないと(自分でえいやと決断しないと)いけないこともあるが、これもやってみるしかないよな〜。