仕事のない日にしかできない仕事

朝出勤して論文誌の編集委員の仕事。運営に関わるまでは意識しなかったが、学会によってかなりスタイルが違う。査読者はどの論文誌からも依頼がくるので、査読のコメント自体は同じ分野であれば学会によって異なるということはあまりないと思うが、査読者のコメントをどのように取り扱うか、そして最終的な判定をどう扱うか、など。

投稿する側(博士号を取るために査読付き論文誌に論文を投稿して採録されないといけなかったとき)としては、投稿するまでは他にどういう論文が再録されているか(潜在的な読者はどういう人か)、採択率はどれくらいか、採録が決まるまでどれくらいに時間がかかるか、といったことに関心があったが、どの論文誌に投稿しても1人はものすごく丁寧にコメントしてくださる査読者の方がいて、査読のプロセスでものすごく勉強になった。こうやって研究者のコミュニティに入っていくのか、と思ったものである。

査読する側も、査読を頼まれる人と査読を頼む人とで、意識することや仕事がかなり違うんだなぁ、と思った次第である(たぶん、査読を頼む人を頼む人=委員長、の仕事も、他の仕事と違うのであろう)。こうやって研究者の、そして研究のコミュニティが持続的に発展しているのであろう。お世話になったぶん、恩返ししていきたいものである。

午前中は昨日に引き続き大学院の機械学習の演習に関する質問。データが大きいので素性抽出に時間がかかるため、待ち時間に雑談をしたり。コアタイムの有無、対外発表のタイミング、アルバイトの可否、などいろいろ研究室によって違うんだな、と改めて感じる。ソフトウェアエンジニアになるならこれくらいは身につけましょう、というラインはあるが、そうでない場合は(もちろん学位を出すラインをクリアする必要はあるが)そこまで厳しくなくてもいいんじゃないか、と思ったりする。

昼過ぎはひたすらメールの処理。年度末に向けて見積もりをお願いしたりなんだり。

午後は大学院の演習。一時はどうなることかと思ったが、さすが大学院生、みんなベースラインを動かすことには年内に成功していて、いろいろ試しているところのようである。知らない分野でもなんとかできるのは、やはり卒論を書いていることが違うのだろうか?

夕方はコース幹事の仕事と学会の仕事、そして来年度の特別講義の依頼で4時間ほど。火曜日はいちばん空き時間があって固めて仕事ができるのだが、そういう日にこういう細かい仕事をしていると、集中しないといけない仕事ができない気がするので、少し時間の使い方を考えないと……。

夜に博士論文の添削。けっこう分量があるので、なかなか赤を入れる時間が取れない。自分が書いていたときはどうだったかなぁ、なんて思い出してみたが、けっこうしんどかったのであまり思い出したくない(汗)