数年かけて少しずつ前進していく

午前中、アルゴリズム演習。結局アルゴリズムの話に入る以前にコードの書き方を身につけてもらわないと困ると思い、コーディングスタイルの話をしたりする(先週は余談として話したのだが、余談ではなく正式に取り上げて)。課題もアルゴリズムの課題以前のところがあるので、とりあえず FizzBuzz を書いてもらったり。

今回から少しだけ授業の準備に余裕が出てきたのでアンケートを取ってみると、どうやらプログラミング、特にC++が分からないのでちゃんと教えてほしい、という声が複数ある。C++を教えるのは完全にこの授業のスコープ外なのだが、C++を使わないと一手間かかる教科書を選んでしまった自分の落ち度でもあるので、これも補完しないといけないか……。

お昼は冬季の受験希望の人とランチ。卒研で自然言語処理的なテーマをやっているらしいのだが、最近になるまで自分の研究室が首都大にできたことを知らなかったそうで、自然言語処理について検索したらこの日記がヒットして、日野でやっている研究室があることを知ったとのこと。そういう形で少しずつ存在を認知してくれる人が増えてくれるのかな?やっぱり日記も続けたほうがいいのだな、ということが分かった。ちなみに最近期間限定で紙の日記も復活した。妻の観察日記である(笑)

午後は研究会。来週は大学祭で休講になるので、今日で10月の進捗報告は終わりなのだが、夏休みに立てた「10月末までにベースライン作成」という目標は厳しかったことが判明。理由はいろいろ考えられるのだが、ひとまずまだ今年度は5ヶ月あるので、年度末にラストスパートできるよう準備と心づもりをしておこう。(学部入試だとか、やったことない仕事の割り込みがありそうだが)

2週間に1回自分も進捗報告をすることにしたので、先日提出した科研費の申請書を回覧した(このところ、自分が手を動かすもので、研究に関して確保できている時間がそれくらいなので……)のだが、よくよく考えてみると、他のメンバーは今後研究費申請をしたりする可能性があまりないので、こんなことよりもっと実験に近い内容を話したほうがよかったのではないか、と思った。

夕方は言語処理学会ACLといった自然言語処理に関する学会関係のお仕事。学生のころはさておき、段々オープンな場所で内容について書けない仕事が増えてきた感がある。ACL 2014 では area chair (「機械学習」「構文解析」など、分野ごとに2人いて、論文の査読者を探して割り当てたり、査読結果をまとめたりする人)を初めて依頼されたので引き受けてみた(初めてやる仕事はできるだけ断らないことにしている)のだが、こういうプロセスでやっているのかぁ、と新鮮である。いろいろと教えてもらいつつ、であるが……。

18時に部屋のドアをノックする人がいて、誰かと思ったらアルゴリズムの授業の受講生であった。オフィスアワーを5限の時間(16:20-17:50)にしてたのだが、5限にも授業があるそうで、終わって急いで来たらしい。それは申し訳ない。ちなみにオフィスアワーというのは、決められた時間は事前の予約なしに来ていい時間のことである。だからといって18時以降の時間をオフィスアワーにするつもりはなく、単に事前にメール一本入れてくれればいいだけだが……。

夜は課題の〆切を少し遅れて提出した人のぶんを添削。来年度以降、講義がメインの授業は資料ができればあまり時間はかからないが、演習がメインの授業は課題のチェックがあるので毎年けっこう大変なのではないか、と思ったり。でも、こうやって直接学部2年生の様子が分かるのも貴重な機会だし、教えるのは楽しいので、今後も続けたい。

うちの4年生は予想よりはちゃんとプログラミングできるようなので、そんなに心配はしていないが、他の先生方に聞くと「3年生で日野に来るときは全然書けない」という話なので、つまり3年生の1年間でみんな書けるようになっていく、ということなのかな?