研究に必要な基礎知識をいつどこで学ぶか

朝から午後までひたすらメールの処理。学内の委員の仕事、研究室の仕事、コース内の教務の仕事、学会の仕事。一つ一つは大きくないのだが、早目に処理して相手に手番を渡しておかないといけない系の仕事が続いており、スケジューリングに追われる。

午後は科研費の申請書の作成。ようやく取りかかれる、というのが真相であるが、去年若手Aという比較的大きな方に申請してダメだった(若手Bというのが比較的小さい方)ので、若手BにするかAにするか悩む。外部資金は年間100〜200万円あれば問題ないので、金額の多寡というよりは、長い期間もらえるほうがありがたいのだが……(前回若手Bをもらったときは、2年間のプロジェクトで1年あたり150万円ほど受給した)。

夕方に大学院の演習の授業。論文紹介をしてもらう。自分はよく知らないタスクなので、勉強になる。しかし学生の方が授業があるとかなんだとかで時間が限られているのが残念。どれくらい基礎知識があるのか確認しつつ、知らない人がいる事項は適宜解説を入れているのだが、本来学部3年生の後期に開講されている講義を受講すれば学ぶであろう内容がほとんどの人から抜けていて、大変惜しい。自分自身、NAIST修士の授業を1年間全部受けてようやく全体がカバーできたように思うので、M1のこの段階で基礎知識が不足していると言うのは人のことは言えないのだが(ただし、首都大は学部と修士で研究室は同じなので、基礎勉強はしていておかしくない)。

直接学生に聞いてみると、どうやら3年生の前期までで卒業に必要な単位を揃えて、3年生の後期からは必修科目以外取らない、というのが(就職希望の人だけでなく、進学希望の人の間でも)メジャーらしいのだが、将来必要になることが確実なのに履修しない、というのはいかにももったいない。単位を取るのが学ぶ目的ではないのに、なんでそうなっちゃっているのかなあ。もしかすると、大学院進学(研究室配属および大学院入試)のときに成績が使われるので、成績の平均点を下げないために履修していないのかもしれないが、もしそうなら3年生の後期に開講されている科目をもっと履修しやすいようにしたほうがいいように思う。

夜はひたすら科研費の申請書を書く。とりあえず21時の段階で一区切り。夜食を食べて22時から授業の準備。Apple の新製品の発表会が午前2時からあったらしいが、それを尻目にひたすら用意して、資料の印刷まで終わったのが午前4時。今学期も綱渡りである。