持続可能な研究室内の計算機の管理

朝、今日も妻を送って出勤。しばらく続けるかも。

9時から学生の進捗報告。他に時間がなくこんな時間になってしまった。スライドを作るのにも時間が必要だが、やっぱりお互いのスライドを見ないと分からないだろうなぁ。(就職活動で研究会にほとんど参加できていなかったのだ)

10時から教務委員会。来年度 (以降) の科目についての議論である。現在の形になっているのはいろいろと経緯と理由があり、みなさん試行錯誤された結果こうなっている、という話を聞く。確かに、「情報通信コース」を名乗っている以上、仕方ない気もする……。とりあえず来年度、1コマ学部の授業が増えることは確定しているので、どういう形に落ち着くか次第だが、現状なにができるか考えないとな〜。

11時半に途中退席させてもらって、進捗報告。最近学生と連絡を取るとき、PCメールにメールしても読んでいない人がいるようなのだが、もうPCメールは使われていないのだろうか……。自分はLINEをやっていないので、ケータイメールとTwitterが一番コンタクトしやすいようである。まあ、最近同年代の人とでも、メールではなくFacebookのメッセージで連絡が来ることが多いので、もはやメールを使わないのは若い世代だからというわけでもないと思う。

慌しく昼ご飯を食べて13時から情報通信のコース会議。今回は資料がけっこうあったので、1時間では終わらないだろうと思っていたところ、2時間。予想よりは短かったかな? 「システムデザイン学とは何ぞや」というお話があり、自分もよく分かっていなかったのだが、今回の説明で納得。

曰く、個々の要素技術を研究するのはけっこうだが、それよりも既存のものを組み合わせて新しい価値を産み出したり、目の前の問題を解決したりする方法を設計して実行に移すというのが「システムデザイン」とのこと。ウェブAPIを駆使してウェブアプリを作ったりするのもばっちり射程内だが、問題を解決するための方法を決定して、自分で一から作る必要はなく、既存のものの活用で済ませられるなら済ませ、最短で問題を解決する、というのは極めて (自分の理解するところの) Apple 的な考え方で、なるほど自分がシステムデザイン学部に来たのはそういうわけかぁ、と腑に落ちる。

個人的には、そうは言ってもなにか一つは「必殺技」というか得意分野を作った方がいい (ブラックボックスではなく中まで知っているコンポーネントがあるとよい) と思うのだが、いま必要なのは自分の頭で考えて、いろんな選択肢の中からシナリオを描いて決断し、実行するという人材だと思うので、システムデザイン学の精神に共感するのであった。

16時から本日最後の進捗報告。8月のお盆明けからだいたい週1回学生全員と1:1ミーティングしているのだが、ようやく全員が1週間でどれくらい進むか、どのあたりで詰まりそうか分かるようになってきた。詰まりそうなところをうまく切り抜けて順調に先に進めると、気持ちがよいものである。結局、最初は研究に時間を確保してもらうしかないんだよなぁ。量こそ質、なのである。

夕方はサーバの設置。これから卒業論文に向けた実験が本格化しそうなので、8月の下旬に調べて注文しておいたのである。スペックは

という感じ (トータルでは70万円強)。NAISTで使えていた環境と比べると比較にならないほどささやかな環境ではあるが、自分が研究するとき松本研のサーバが使えても、うちの学制は使えないので、とりあえず用意することが急務なのであった。たとえば、言語モデルの構築ですら、学生に配布したメモリ16GBのMac miniでは out of memory で落ちてしまうし……。

たまたま学生室にいた2人とわいわい組み立てることができて楽しかった。メモリを挿して、CPUを設置してヒートシンクをつけて、HDDを入れて。自作の経験がある人もいてスムーズに進んだのでよかった。経験がなかった人は、もしかしたら一生で今回くらいしか組み立てることがないかもしれないが、「組み立てたことがある」という経験をするのも悪くないと思う。パーツをバラバラに買うと書類的な手間が増えて面倒なのだが、ときどきはこうやって組み立てるのもいいな。

とりあえずOSのインストールは計算機係の学生に頼んだ (たまたまLinuxのインストール経験のある学生がいたので、計算機係になってもらった。自作の経験がある人もいたり、たまたまかもしれないが、ありがたい) が、彼は来年いない可能性もあるので、もしかしたら自分でやったほうがいいのかもしれず、悩ましい。引き継ぎをちゃんとすればいいだけなのだが、結局そのまま研究室に残る人以外は引き継ぐ先の新B4が入ってくる前に卒業するので、自分が引き継ぎ先になる可能性が高いことを考えると、最初から自分がやるほうが早いし……(来年度もいる学生に引き継ぐこともできるが、計算機の管理はできる人とできない人がいるので、常にそうできるわけではない)。自分で計算機を管理するのを諦めて全部クラウドのリソースを借りるというのも、荒唐無稽な話ではないように感じる。(ただ、計算機の管理自体も経験なので、特に進学する人で興味あるならやってもらったほうがいいかも)

夜は昨日に引き続き、論文誌の査読結果に対する返信のチェック。そろそろ自分的には収束かな……。