判官贔屓もする、人間だもの

午前中、そろそろなんとかしないと、と思ってサーバの見積もり。メモリ64GB (8GBx8) までなら安い (マシン全体で10万円台) が、128GB (16GBx8) から高い (全体で50万円〜) ようである。メモリの費用対効果を考えると64GBのマシンを何台か買うのがよいのだが、メンテナンスしなければならない計算機環境が増えるのは人的コストが馬鹿にならないので、悩む。

午後は企業の方と研究打ち合わせ。社員数10人程度の小さな会社で、自然言語処理の専門家がいないので、アドバイスがほしいということである。自分としては、大学にいるのはこうやっていろんな企業の方々に少しずつ研究成果を還元することも含まれているので、可能であればできるだけ相談に乗りたいと思っている。中小企業だから断わる、というようなことは絶対やりたくない (大企業からはお金をもらっても、中小企業からはもらわない、というえこひいきはしてしまうが……)。相手が大企業でも、すごく少ない人数で巨大なグループと戦っていたりすると手伝いたくなるので、自分はそういう性格なのだろうと思う。

夕方、とある面接で使われたスライドへのコメント。聴衆が (その分野の) 研究者かどうか、エンジニアかどうか、研究者でもエンジニアでもないか、みたいに聴衆によってどのように話せばよいかはそれぞれ異なるのだが、これらの違いは場数をこなさないと分からないだろう。自分は研究のスライドを作る機会も聞く機会も多いので、そういうスライドを作る方が楽なのだが、Appleインターンをしていたとき、一般向けのプレゼンテーション講座を受けて、いかに研究者向けのプレゼンテーションの作り方と違うのか、と思い知ってびっくりしたものである。

とはいえ、どのように論文を書けばよいか、あるいはどのようにスライドを作ればいいか、といったことは、研究室の中で論文を書いたり発表練習をしたりする中で、スタッフや先輩、同期や後輩に教えられたり、自分で気がついたりすることが多いので、研究室に所属しない人が独学で身につけるのは難しいんじゃなかろうか。同じ研究室でなければ、自分から「スライドを見てください」とでも言われないかぎり、勝手に「このスライドをこうしたほうがいい」「この書き方はダメ」と言うのはただの嫌な奴になってしまうので……。

こういうのって、研究室に配属される前に教えることってできないのかなぁ。自分でやったことでないと書けないから、学部1-2年でやるのは厳しいと思うけど……