月曜日に引き続き、プチ出張。
午前中は渋谷のヒカリエにてLINEを訪ねる。NAVER オフィスには何度か (3-4回) お邪魔させてもらっていたのだが、LINE になってからは初めてである。自分自身LINEを使っていないのでなんとも言えないが、これだけの人が使うサービスを運営するというのはすごいことである。
(写真は LINE でもらったお水のペットボトル。左右にいるぬいぐるみは自分の研究室のもの)
1時間ほど、首都大の話や自然言語処理の話、現在のLINEの話など情報交換し、昼ご飯を食べて解散。自分としては研究成果は広くみなさんに還元したいので、金銭的な報酬がなくてもこうやってカジュアルに言語処理の最近のトピックを企業の方にお話できればと思うのだが、あまり都心に来ないので、機会が少ないな〜(わざわざ日野キャンパスまで話を聞きに来たい、という方は今のところお断りしたことはない。奈良にいたときも同じだったが)。やはり都心にわざわざ来るのはお金をもらうときになってしまいがち……。
午後は東大駒場キャンパスに移動。人工知能学会のインタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング研究会の招待講演にお招きいただいたので、「ウェブマイニングによる英語学習支援」というお題で1時間話すことにしたのである。この研究会の主査を務めてらっしゃる東大の加藤さんの「一般言語学」という講義を学部1年生の冬学期に受けたのが、言語学に興味を持ったきっかけなので、ご縁はあるものである (もう一人の主査の高間さんは、首都大の同僚で、自分の部屋のお向かい)。ちなみに加藤さんには言語処理学会でお会いすると「駒場で講師か准教授の公募ないですかね」とお聞きしていたのだが、毎回空振りであった (笑)
さて、18号館という建物がどこにあるか分からず右往左往していたら、ktanaka 先生とばったりお会いする。日記を相変わらず読んでくださっているそうで、自分がどこに住んでいるかもご存知だったようだ (日記の名前も変わっているし)。
ktanaka 先生といえばいまでは GPS 将棋で有名だと思うが、自分と ktanaka 先生は東大の教育用計算機システムの相談員 (ユーザサポートのアルバイト) で、ktanaka 先生が相談員の実務上の取りまとめ役であり、自分は本郷に進学せずずっと駒場にいたので、かれこれ5-6年くらいお世話になったのであった。
当時は相談員もアルバイトというよりは、東大で計算機関係に詳しい、あるいは好きな人が集まる組織としてそこそこ機能しており (あとは東大マイコンクラブ UTMC と TSG)、自分も相談員デスクに入り浸ったり、ktanaka 先生の研究室の学生室の一角を「相談員室」として使わせてもらっていたので、当時は珍しかったマルチ CPU のマシンとか、Alpha や Sparc のマシンを文字通り自由に使わせてもらって、とても居心地がよかったのを思い出す (ときどきゲームに興じたり、大学院生の人たちのミーティングに参加させてもらったり、プログラミングコンテストを横で見ていたり)。いま首都大で学生室として使わせてもらっているスペースも、ああいう空間にできるのが理想だなぁ。もっと大学院生が増えてきたら、そうなっていくかな？
さて、この研究会には初めての参加なのだが、自然言語処理の関係者も1-2割と来ていたし、首都大の人たちも1-2割くらいいたし、それ以外も人工知能学会の全国大会でお会いしたりした方々が多く、あまりアウェイ感はなかった。
発表的にはお茶の水大の小林研究室の2人の発表が、[twitter:@smly] くんが修士のときにやっていた研究の延長線上にあり、興味深かった (なんでこの手法で改善されるのか分からなかったが、結果はよいし、問題提起も納得)。2人とも ACL Student Research Workshop に採択されている話の日本語版の発表だと思うが、うちの学生も卒業研究をしっかりやって、こうやって国際会議で発表できるところまで持っていけたらいいな。
招待講演は随時質問を受け付けるスタイルにしたのでちょっとだけ時間をオーバーしたが、時間的には概ね想定内で、ほっとする。ウェブマイニングはともかく、英語学習支援に興味のない人にとっておもしろかったかどうか分からないが……。(とはいえ人工知能系の人は英語で論文を書く機会が多いので、楽しんでいただいた人もそれなりにいらっしゃるようで、なにより)
