10カ年計画を立てるのが今年の夏の宿題

今日は休校日なのだが、勉強会も学内の仕事 (臨時コース会議) もあるので出勤。学生は「府大戦」という、大阪府立大と都立大が東西の雌雄を決するために毎年戦ってきた体育祭があるそうだが、我々は関係ないようである (そもそもキャンパス自身都立科学技術大学だったキャンパスなので、恐らく今後もわざわざ見に行かないかぎり、縁はなさそう)。

午前中、とある部屋にカンヅメになって学内の仕事。初めてだったこともあり、学部内の5コースの委員の方々の中で最後まで手間取ってしまったが、仕事の中身自体は興味深く、いろいろと勉強になった。まあ、次回ってくるのは10年以上あとのことだろうし、そのころにはやり方をすっかり忘れてしまっているだろうが……。

午後はプログラミングチュートリアル。識別学習の発展の演習と、ニューラルネットの講義。SVM を書くのはみんな初めてだったようだが、パーセプトロンをすでに実装していたので、そこまで大変そうではなかった。動かない、といってもコードを見せてもらったところ、Python 的にどう書くのかで詰まっている以外はちゃんと書けているので、疑似コードがあったら書くこと自体はそんなに大変ではない、ということだろう。逆に言うと、今月からは少しずつ疑似コードがないところでプログラミングしていかないといけないので、そこがスムーズに行けるか、かなぁ。

ちょこちょこと企業の方々からインターンシップやアルバイトの話が回ってきているので、その都度紹介している。まだ研究室の主要なメンバーが (就職活動中、あるいは大学院入試を控えた) 学部4年生なので、なかなかインターンシップに応募したりアルバイトをしたりといったことはやりにくいのであるが、こうやって声をかけてもらえるのはありがたいことである。来年度は修士の学生も多くなるし、インターンシップに行ける人も出てくるのではないかな? (とインターンの募集をしてくれそうな人にさりげなく伝えてみる (笑)) アルバイトは、立川あたりなら喜んで行く人はたくさんいると思うが、山手線の内側となると片道1時間弱かかるので、行くなら時間単位ではなく日にち単位になるだろうし、研究室での活動が週2-3日あることを考えると週2日くらいしか行けないので、ちょっと難しいのかも。諸々の手続きがスムーズに行くなら、共同研究にして大学が雇用する形、あるいは謝金を出す形にしたほうがお互い楽そうである。

夕方は臨時のコース会議。過去にどういうケースがあったか、という話を聞くと興味深い。あと、みなさん目の前のことばかりではなく、たとえば5年後どうなるか、というようなことを考えてらっしゃる (それで現在の決断をする) ので、そんなところまで気にされているのか、とびっくりしたりする。そのときになればなんとかなるんじゃないの、と思って楽観的にかまえるのは、自分は松本先生に似ているのかもしれないが、なんとかなってもけっこう大変なことも少なくないので、そうならないように準備を整えておく、というのはなるほどなと思った。システムデザイン学部は3年生以降が日野キャンパスで学ぶため、学部1年生で入学しても2年間手も足も出せない (が、少しずつ学生の様子は分かる) 期間があるので、そうやって心の準備をしておくのが発達してきたのかもしれない。(逆に言うと NAIST だと合格させても入学しない人もいるし、事前に準備しても無駄になることが多いのかも)

助教のころは3年スパンでものを考えていたが、そろそろ5年スパン・10年スパン・15年スパンで考える時期なのかもな〜。定年まで30年なので、3年スパンだとあと10回、5年スパンだと6回、10年スパンだと3回、15年スパンだと2回区切りがある。今後10年間で解決したい課題はなにか?ということだが、3年以下の短いサイクルで論文を書くというのとは違う、グランドチャレンジ的なものを考えるのが今年の夏の宿題かな。(というのを、山中先生が NAIST に着任されて研究室を立ち上げたときの話を思い出して考える)