大学教員は転勤族

朝から ACL 投稿原稿のチェック。ACL というのは自然言語処理で最難関とされている国際会議で、日本時間で月曜日の16時が〆切なのである。

最難関とはいえ、今回投稿を準備しているのは short paper というカテゴリで、最大8ページとなる full (long) paper と異なり、最大4ページしか書けないし、査読も full paper ほど厳しくない (それでも採択率は3割程度だけど)。本当は full paper に投稿したいのだが、〆切が日本の大学に優しくない年度末なので、今年も結局投稿できず仕舞いで、次善の策、というわけで short paper になったのである。

一通り赤を入れてから午後は外出。たまたま自分が昔住んでいた清水建設の社宅の跡地が再開発されていて、モデルハウスが建っていたので見学してみたり。ちょうど自分たちが住んでいた部屋の真下のあたりは西東京市に譲渡され、公園になっているらしい。モデルハウスの建設は清水建設自ら手がけているそうで、確かによい作り。でも販売価格を聞くと、やはり共働き前提のようで、新築であることを考慮に入れても、なんだか割高感がある。首都大は住宅手当も扶養手当も (都立大から首都大になったときに) 全廃されているようなので、よく言えば共働きしても不公平感がないわけだが……。

モデルハウスを見学する際には仕事や年収、勤続年数をある程度書かないといけないのだが、奈良から東京にこの3月に来たばかりだ、と言っているのに「何年間いまのところにお勤めですか」と聞かれたりして、そうか、世の中的には転勤族は一つの会社中で転勤するので勤続年数が通算されるのだな、と気づかされる。

しかしそうすると、典型的にはもっとも順調に栄転・昇進するようなケースでも、そもそも就職時期も遅ければ (博士号取得直後に助教になっても27歳)、教員生活の中で数回大学を変わることが普通な大学教員にとっては、ローンを組んでマイホーム、というのはあまり考えない選択肢なのかもな〜(家を買っても大学を変わるかもしれないし)。

夕方帰ってきてからも添削の続き。今回は共著で3本書いているのだが、2本目も固まったかな。あと残りは1本だが、これは明日に持ち越し。