研究者は身体が資本

昨晩からご飯を抜いて胃カメラに備える。胃カメラは初めてなのだが、最近は 鼻から入れるタイプの胃カメラがあるそうなので、2週間前に予約していたのであった。2011年11月から胃〜食道にかけてに違和感があり、去年もこの時期に胃もたれするようになったので (親知らずを2本抜いて絶食気味になったら治ったが、2012年7月くらいから再発)、一度見てもらおう、ということでお願いした。

自分と胃の不調との付き合いはけっこう長く、小学校6年生のとき、10月だったか11月だったかから受験勉強を開始したのだが、受験勉強のストレスに耐えられなかったのか (勉強自体はおもしろかったのだが)、受験前に調子が悪くなって病院に行ったら「軽い胃潰瘍ですね」と言われたことがあり、そのころは深刻には考えていなかったのだが、胃が弱いというのが20年後にもやってくるとは……。

さて、9時に受付をしてしばらくして診察室に呼ばれ、鼻に麻酔を散布。控え室で消泡剤を飲んで30分ほど横になり、診察室に通される。診察台に横になって、鼻に麻酔を注入。だんだん喉のあたりの筋肉が思うように動かなくなってくるのは変な感覚である。

実際の診察は10分程度。鼻からカメラを入れてモニターで見ながら説明してくれる。いろいろ説明してくださってありがたいのだが、眼鏡は外してください、と言われて外しているので、全然見えない……。十二指腸もきれい、胃はところどころ赤いので急性胃炎のようだが潰瘍や腫瘍はなし、食道もきれいだということで、一安心。ピロリ菌がいるかどうか調べます、ということで、カメラのチューブから器具を入れてチョキチョキと2箇所ほど粘膜を採取。診察中、まったく痛みも気持ち悪いところもなし。唯一あるとしたら、最後鼻からカメラを抜くとき、少し胃液の味がしたことだが、胃にカメラが入っていたので仕方ない。

診察後麻酔が抜けるまで控え室でまた30分程度横になって、診察室に呼ばれる。どうもピロリ菌がけっこういるようで、ピロリ菌の除菌をお勧めされる。確かに何度も胃炎が繰り返すので、思い当たるところがあり、この症状が軽快するなら、とお願いする。除菌に必要な抗生物質など、どさっと渡されてビビる (3種類の薬を飲まなければならないのだが、それぞれ朝と夕食後に1錠、2錠、3錠と飲まなければならない)。1週間後にまた検査に来て除菌判定して、除菌できていなければ別の薬を、という感じで、数ヶ月かけて除菌するらしい。これでよくなればいいんだけど……。

12時からミーティングだったので、検査終了後に職場に行く。どのようなテーマで研究するかは悩ましいところなのだが、研究というのは必ずしも予想通りに行かないもので、何度も試して失敗して、ようやく最後に正解にたどり着く、ということが往々にしてあるので、うまく行かなくてもひたすら挑戦するしかない。

13時から Windows 8ChaSen のインストールのお手伝い。かれこれ5年くらいずっとサポートしているのだが、日本語教育が専門の阪大の先生が ChaSen を使って統計的に分析する研究にずっと取り組んでいるので、ChaSen/MeCab 周りで困ったことがあると、解決に呼ばれているのである。自分が学生だったころは松本先生に頼まれて自分がやっていたのだが、教員になってから masakazu-i くんに引き継いでいて、masakazu-i くんも今年卒業してしまったので、今回はさらに teruaki-o くんに引き継いだ。これであと2年は teruaki-o くんにお願いできるのだが、そこから先は松本先生にお願いかなぁ。

一時中断したがお昼のミーティングの続き。自分もある程度論文を書いてきて、どれくらいの成果があればどのレベルの論文が書けるか、ということはだいたい分かるのだが、ではどのようにしたら発表に値する成果が得られるか、というのがまだよく分かっていない。(一応実験する前に、うまく行きそうだという見込みはあるのだが) たまたまやってみたら発表に足る結果が分かった、というようなのが多いので、もう少しインパクトのある研究を (偶然ではなく) する方法を会得しないといけない。とはいえすごい研究成果ばかり追い求めていても、なにも研究成果が得られず前に進めない、という状態になりがちなので、バランスを取る必要があるが……。

15時から NTT で共同研究のミーティング。COLING の参加報告と進捗報告。いろいろとアドバイスをいただき、だいぶクリアになる。年度内にミーティングできるのは、あと2回くらいかな〜。今年度で2年間の共同研究が終わるのだが、来年度以降どうするかをまた考えないと。

ミーティングが終わったのが17時で、16時くらいから体調が悪くなってきたので、研究室には戻らず直帰。家に着いたのは18時過ぎだが、どんどん体調が悪くなり、21時に就寝。夜中激しく発熱し、途中何回も吐き気でうなされる (吐き気だけあって、実際に吐くわけではない)。タオルを絞って頭に乗せたらぐっすり眠れて、朝になったら治っていた。病院で体調悪そうな人もいたし、研究室にも風邪が流行っているようだし、なんとも言えないところだが、ちょうど週末なのでしばらく安静にしていよう……