20年後も残っているような研究をする

午前中、委託研究のミーティングでNICTへ。松本先生がやたら早くいらしていたが、開始時間を間違えていたらしい。5年プロジェクトを回すにはいろいろ前々から準備しておかないといけないようで、なるほどなと思ったりする。自分はまだせいぜい3年プロジェクトを回すくらいだろうか。2年まではできると思うのだが、3年というのですら長く感じる。

昼、[twitter:@mulgray] くんの学内発表。先日の研究室内での進捗報告と比べると、スライドがだいぶ改善されていた (タイトルがちょっと漠然としすぎている感があるが、発表のクオリティの向上を考えると些細なことである)。そういえば、同じ研究室の人の発表を何度も聞く意味があるのかと以前は思っていたが、あるとき「発表練習でのコメントがちゃんと反映されているかチェックしてようやくコメントが完了するのであって、言いっ放しはよくない」という意見を聞いて、それもごもっともだと思ってからは、出られるときは出ることにしている。

M1の人たちの学内実習も半数以上のテーマは秋以降継続しないことになり、報告書を出してもらったりする。それなりの時間を確保してもらわないと研究テーマとして続けるのは難しいし、お試しでそこそこの時間実習してもらう代わりに単位を出すので、きりのいいところで一区切りする必要があるのだ。

午後は研究室の全体ゼミ (研究会)。博士の人の進捗報告が2件と、M1の人の進捗報告が2件。博士の人の進捗報告で松本先生が「すぐ役に立つ研究に価値がある企業の人の研究ならともかく、博士論文として研究するんだったら、数年で陳腐化して意味がなくなってしまうようなテーマではなく、20年後も残っているようなテーマをしたほうがいい」とコメントされていて、これ自身は前から繰り返されていることではあるが、松本先生が以前から「辞書やコーパスのように、何十年後も残るリソースを作るのは、カッコ良くも華々しくもないかもしれないし、論文として高く評価されないかもしれないが、意味のあることだ」とおっしゃっていたのと自分の中でつながって、そういう意図だったのかぁ、と思ったりする。

夕方研究の相談を何件か受けたり。Unix のコマンドとか、聞けば一瞬聞かないと延々検索したり、ということが往々にしてあるので、なにかやりたいことがあったら周りの人に聞くとよいと思う。特に同じ研究グループにいる人は、けっこうやりたいことが関連しているので、共有できるところは共有して、それぞれ違うところにフォーカスしたほうが、相乗効果もあるし。