IBIS 2012 3日目: 歴史に学ぶ機械学習

IBIS 2012 の最終日。「マルチメディアと機械学習」という企画セッションの担当をお願いされていたので、ちょっとそわそわ。

司会は [twitter:@_akisato] さんにお願いしていて、映像処理・音声処理・言語処理それぞれに興味深いイントロをつけてくださって、さすがだなぁと思う。自分は全然こういうスライド作れないし……。ささやかながら援護射撃をば、と思って Twitter で実況中継してみたが、あまり実況が盛り上がらない感じなので、止めてみたり (汗)。初日のビジネスセッションのほうが注目されていたのだろうか。

自然言語処理からは [twitter:@tarowatanabe] さんに 最適化問題としての機械翻訳 というタイトルでご発表いただいた。聴衆にどこまでの知識を仮定していいのか分からないという難しいところがあるのだが、2000年以降の統計的機械翻訳の著しい発展を40分に詰め込んで話してもらえて、いろいろ動いているということが分かっていただけたかな? と思ったりする。(機械翻訳以外で最近機械学習と接点があると言えば、文書要約だろうか?)

お昼は @tarowatanabe さんを囲んで東工大の方々と。COLING のドタバタの話をしたり、用例翻訳などなどのお話をお聞きしたり。今回「マルチメディアと機械学習」のトークをお願いした3人の方々全員が、これからは Deep Learning では? という話をされていて (そしてみなさん実際に試されていて。) 興味深かった。[twitter:@hillbig] さんが ニューラルネットの逆襲 という記事を書かれていて、なるほどこんなたくさんの領域で成果が出ているのかとびっくりしたが、言語は性質が違うのでどうなんだろうと思ったりもして、やっぱりなんとも手を出しにくい。チューニングが大変な手法はいろいろと扱いづらいし……(チューニングすればうまく動くことが分かっていたとしても、データやタスクごとに決めないといけないのは相当面倒くさい)

そういえば COLING に行かれる方 (でまだビザの申請をされていない方) は 内務省・外務省の許可書は印刷できる そうなので、こちらから取得されたい ([twitter:@chokkanorg] さん、[twitter:@yotarow] さん、情報ありがとうございます)。今日自分のビザのステータスを確認したら、すでに処理済み、取りに行っていいらしい。11月5日申請で9日にはできているということで、確かに翌々業務日にできているようだ。書類さえ揃っていれば、そんなに怖がることはないのかな〜。

午後はオーラルセッション。IBIS は伝統的にポスターセッションばかりで、オーラルセッションを行うのは今回が初めての試みだそうだが、これはこれでいいかも。[twitter:@kashi_pong] さんもおっしゃっていたが、ほとんどタイトルと著者とアブストラクトだけで割り振ったので、蓋を開けてみないとどうなるか分からなかったが、割合うまく行っていると思う。もう一つのやり方は、事前に提出された原稿を元になにかの賞の選考をして、受賞とともに口頭発表もお願いする、という形だが、発表を聞かないで賞を決めるというのもリスクがあるかもしれないし、一長一短である。

夕方は「気候変動に挑む機械学習」というセッションで、新しいテーマだったが、けっこうおもしろかった。中に入っていく、というのは大事だな〜。

夜はたまたま駅で一緒になったので、manab-ki くんと東京駅で夕ご飯。同期の話とか、最近の松本研の話とか、来年度の話とか。我々も、博士号を取ってからもう3年になるのか〜。あっという間だなぁ。

明日は一般向けのオープンキャンパスなので、新幹線で帰宅。ちょっとは休みがほしい……。そういえば、松本先生は明日は海外出張中でいらっしゃらないので、松本研の受験希望生でなぜか明日来ようと思っている人は、来年3月あるいは5月のオープンキャンパスにいらしたほうがよいと思う。

あと、来年から TOEIC を受けていないと受験資格がないので、点数が気に入らなかったら再度受けられるように、いまのうちに1度受けておいたほうがいい (学内 IP テストしか受けていない人は分からないかもしれないが、受けたくても申し込みは試験日のだいぶ前なので、受けられなかったり、自宅に近い試験会場が締め切られていて相当遠くまで行かないといけなかったりする)。