人気が出るころはすでに下火

日記の日付を1日間違えてしまった。あとで修正しておこう。

金曜日は朝から新幹線で移動。今日は六本木ヒルズに用があるのだ。

ヒルズ前で ryosuke-m くんと合流し、ヒルズ内で打ち合わせ。いろいろと実務に自然言語処理を応用するときには考えどころが違うものである。自分も少しは分かっているつもりでいたが、全然だなぁ。

昼間に少しだけ時間があったので、国際会議の反論文へのコメント。自分自身、反論文を見て点数を変えることがないわけではないし (特に自分がしたコメントが誤読に基づくものであれば)、意味はあると思うのだが、かかった労力に見合うかというと微妙なところである。(ほとんどの場合は評価を変えてくれないし) 論文誌のように「照会後判定」や「条件付き採録」のように「ここをこうすれば採録の可能性がある」ということを明記してくれるとよいのだけど……

午後は人工知能学会の編集委員会。論文の採否判定や学会誌の特集企画の打ち合わせのような定常業務と、後半は時間を取って議論。前回の編集委員会のときも大幅に時間を超過したが、それなりに意味のある議論があったし、今回も様々な方の意見が聞けて勉強になる。こうやって「学会」を作っているのだな。ただ単に全国大会を開いたり論文誌を発行したりする権威があるわけではなく、常に議論して、オープンに意見を戦わせる、というのは新鮮であった。それまでの積み重ねを無視するというわけではないが、いつも新しい気持ちで、それまでと違うことをすることを厭わない、というのは風通しがよいなと思うのである。

移動時間に「外資系の流儀」を読んだ。

外資系の流儀 (新潮新書)

外資系の流儀 (新潮新書)

コテコテの日本企業といくつかの外資系企業を渡り歩いた筆者による外資系で働く人のインタビューを元に構成された小論。「あるある」と思う話から、「へええ」と思う話まで、いろいろあって参考になった。筆者はもともと「日本人は必ずしも外資系の空気が合わない人もいるから、自分に合う日本企業に行くのが幸せな人もいる」という意見だったそうだが、取材してみると思ったよりみんな「外資系がよい」という人ばかりで意外だった、とのこと。自分も筆者と同意見なのだが、現在進行形で外資系で働いている人にとっては、居心地がいいところなのかな。むしろ両方を体験した人を中心に意見を聞いてみるとよいと思うのだけど。

自分自身はけっこう天邪鬼なので、昔の外資系に行くのが珍しがられていたときならさておき、東大生がこぞって外資系に殺到するような時代になってしまったので、逆にあまり行きたくない感じ。一寸先は闇なので、むしろ自分の嗅覚を信じたい。