30年前は想像できるが150年前は難しい

ついこの間まで連日30度超えだったのに、一気に寒くなって布団を出したりする。そのせいかどうか分からないが、朝起きるのがしんどい。

最近読んだ漫画では、「ルミとマヤとその周辺」がおもしろかった。作者のことは、「テルマエロマエ」でご存知の人も多いかと思うが、高校を卒業してからずっと海外在住の漫画家の方で、自分が育った昭和時代の日本を思い出して描いたそうで、なんだかとても懐かしい。今の10代、20代の人が読んでも懐かしく思わないかもしれないけど、切ないような、苦しいような、それでいて楽しさもあるような、独特の雰囲気。

海外に暮らすとむしろ日本のことがよく見えるようになる、というのはなんだか分かる。とはいえ、自分もまだ合計1年3ヶ月しか海外で生活したことがないので、分かった気になっているだけかもしれないし、たまたま自分が行ったところの体験を過剰に一般化しているのかもしれないし、どこまで普遍性があるのかは分からないが、どこもいいところ悪いところある感じかなぁ。

あと、ときどき読んでいた「ロウソクの科学」を読了。

ロウソクの科学 (岩波文庫)

ロウソクの科学 (岩波文庫)

代ゼミにいたとき数学を教わっていた矢木哲雄先生が「涙なしでは読めない名著」とおっしゃっていて、いつかは読もうと思っていたのだが、なんだか手が伸びず延ばし延ばしになっていて、ようやく読み終わったのだが、いまいちピンと来なかった。ファラデーのこの講義が行われた当時に自分がタイムスリップできていないせいかもしれないが、雑学的知識的な興味しか湧かない。中学生や高校生を対象にしていると思うと、科学的なものの見方とか推論の仕方が参考になるのかもしれないが……。

中学受験前の小学生に、実際の実験と込みで講義したら、おもしろいと思ってもらえるかなぁと思うのだが、図表も少なく (この文庫版は全ての図が載っているわけではなく、数点しか掲載されていない) なかなか想像力を働かせるには厳しいものがあった。最近分かりやすく書かれている文章ばかり読んでいるので、読解力が落ちているなぁ。