久しぶりの前後に出張がない週末なので、家から出ないでゆっくり休む。
先日購入しておいた「スプートニクの落とし子たち」
- 作者: 今野浩
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2010/06/19
- メディア: 単行本
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あと、「キミは何のために勉強するのか」
キミは何のために勉強するのか ~試験勉強という名の知的冒険2~
- 作者: 富田一彦
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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前回の本が大学入試でどのようなことを問うている (大学入試をすることによってどのような能力が身に付く) か、という内容であるのに対し、こちらの本は教育というのはどういうことか、という内容。一言で言うなら、自分はどのように生徒 (あと息子) を育ててきたか、という内容で、いろいろな人生の選択の場面でどのように考えてどのようにして、結果どのようになったか、という話で大変参考になる。自分にも息子が生まれたらこんなふうに考えるのだろうか。
また、以下の話は以前どこかで聞いた気がするのだが、再度読んで改めて教員という仕事について振り返る。
一つだけ守らなくてはならない義務がある。それは、常に最強の武器を彼らに与え続けることだ。二番目に強い武器を与え続ければ、一見生徒は強くなるが、最強の武器を持つ私には勝つことができない。これはアンフェア以外の何物でもない。フェアであるためには、絶えず自分の持つすべてを生徒に与え続け、それでも常に生徒を越えて見せることだ。もちろん、いつかは負ける時が来る。その時は、彼らが私を忘れていい時だ。生徒が私を超え、私のことを忘れた時、私の仕事は終わる。(p.242)
少なくとも大学以降の学びというのは、教員が知っていることを学生に教えて、理解しているかどうかテストやレポートでチェックする、というようなスタイルではありえなくて、教員も知らないような内容を学生と一緒に取り組んで解決していく (学生がもっと独立している場合もあるだろうが)、というスタイルであり、そういう意味では「学生に二番目に強い武器を与える」などということに意味はなく (もちろん学生の能力に応じて、使いこなせそうにない武器は与えない、という方針はあるだろうが)、全員がそれぞれの持ち場で最善の仕事をする、ということに尽きると思う。
もっとも、研究者としてはやはり常に武器は磨き続け、最先端を走り続けるようでないといけないなと思うのであるが……(往々にして博士の学生のほうが特定の分野に関しては詳しいのだが、教員もそれを上回るくらいでないといけないし、学生もそれをさらに上回るくらいでないといけない、というような感じ?)。
以前も紹介したことがあるが、「ベストプロフェッサー」という本を読んで、大学の教員という仕事についての認識が大きく変わったので、特に博士後期課程の学生〜ポスドク〜助教くらいの方にはこちらの本をお勧めしたい。
- 作者: ケンベイン,高橋靖直
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 単行本
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