やらなかった研究にもう一度取り組んでみる

朝から激しい頭痛で苦しんでいたが、気がついて少し予定を確認したところ、10時から歯医者の予約をしていたことを思い出し、取るものもとりあえず歯医者へ。歯のレントゲンを撮ってもらったのだが、4本全部親知らずがあることをこの歳になって初めて知る。実際生えているのは左上と右下だけなのだが、右上と左下も埋まっているながら、完全な形であるらしい……。(どちらかというと知りたくなかった事実) 

出張から帰ってきたのでいろいろメールの読み書きをしているだけで一気に時間が過ぎる。

午後、フランスの大学からの来客のお相手。なんだか先方の大学の中の人と NAIST の中の人とで研究協力できるお相手をお探しのようだったが、事前に聞いていたのは「研究分野について話してほしい」ということだったので、なんだかとんちんかんな話をしてしまったような気がする (日本語教育の話をしてしまったし……)。いらした教授の方本人がこちらの研究に興味があるので聞きたい、ということではなく、大学間で研究分野的に提携できるような研究室について知りたい、というような。そうと分かっていたらちょっと紹介の仕方変えたと思うのだが、読み違ったかと反省……

午後は機械翻訳勉強会。katsuhiko-h くんが

  • Liang Huang, Hao Zhang, and Daniel Glidea. Machine Translation as Lexicalized Parsing with Hooks. IWPT 06.

を紹介してくれる。最近の機械翻訳はほとんど構文解析なのだが、ちょっと巧妙にアルゴリズムを考えると、計算量を O(n^7) から O(n^6) に減らせる、という話。Hao Zhang は自分が Microsoft Research でインターンをしていたときの同期で、ときどきランチを一緒に食べていたのだが、こんな仕事をしていたのか〜 (確かに機械翻訳の研究をしていると言っていたが)。

あと tomoki-f くんの発表練習。最近自分が M1 のときの最初の研究会の発表資料を発掘したのだが、「機械翻訳と名詞句構造解析と俺」という恥ずかしいタイトルで、みなさんの前でこれを発表したのかと思うと……(なにをどう話したのかは全く覚えていない)。いま考えると、あのころは旧情報・新情報というような情報構造に興味があって、機械翻訳に incremental parsing のようなものを適用して入力が来るたびに翻訳する、というような手法を考えていたのだが、結局その後機械翻訳を研究テーマにせず、「名詞句構造解析」のほうを修士論文のテーマにしたわけだが、機械翻訳のほうも一度ちゃんとやりたいなぁ。

夕方は意味談話解析勉強会。hirotsugu-e くんが

  • Frederik Vassen and Walter Daelemans, Automatic Emotion Classification for Interpersonal Communication, Proceedings of the 2nd Workshop on Computational Approaches to Subjectivity and Sentiment Analysis, ACL-HLT 2011.

について紹介してくれる。いろいろとタスクの設定でツッコミどころはあるが、ワークショップのテーマには合っているか。手法は問題ない (可もなく不可もなく。そもそも手法に関しては極めてスタンダードなやり方で結果も十分なので、凝る必要がない) のだが、タスク設定 (データの作成) がいまいちしっかりしていないので、ちゃんと解けない問題になっている気がする。

進捗報告は ryosuke-m くん。中間発表の発表練習をしたのだが、先日研究室の全体ゼミで発表した内容とは異なり、合宿のときに取り組んでいた問題に回帰したので、スライドもそのように変更されている。以前取り組んでいた問題、世の中的には (手を替え品を替え) けっこう需要がある問題だと思うので、一つなにか分かるところまで行けるといいなぁ。