IJCNLP 2011 ワークショップ: 世界にはばたく日本の入力メソッド

チェンマイ最終日。入力メソッドに関する世界初の国際ワークショップが開かれるということで、ちょっと嬉しい。[twitter:@zzzelch] さんと Hisami さんと朝ご飯。この朝ご飯も最後か……。

オープニングは Hisami さんがタイ語の説明をして、チェンマイタイ語で書くとこうなるんだ、ということを初めて知る (笑)

午前最初の招待講演は、[twitter:@masui] さんのお話。デモがたくさんあり、楽しい。スライドも完全公開されている。ソフトウェアも全部ご自身で作ってらして (@zzzelch さんが質問で「こんなにたくさんのソフト、全部自分で書いているんですか?」と訊くと「自分で書く以外、誰が書くんですか?」と即答された)、こういう生活がしたいものである。週1日は会議で大学に行かないといけないし、あと2日は授業をしないといけないが、残りの4日 (平日2日) は好きなことをしていていいとのこと。とはいえ、慶應湘南藤沢キャンパスの教員になるチャンスは逸してしまったので、いまのような生活の中でコードを書いたりする時間を作っていくしかない。(そんなに時間がないわけはないと思うのだが……)

休み時間自分の部屋に走ってチェックアウト。帰るとなると少し名残惜しい。

朝のセッションはインドの入力メソッドの話と [twitter:@tkng] さん、そして [twitter:@taku910] さんによる日本語の入力メソッドの話。どちらのお話も今年の3月に言語処理学会で聞いていたので真新しいところはなかったが、いずれのお話も分かりやすいし、質疑応答が活発だったのがよかった。こういう雰囲気のワークショップはいいなぁ。(いや、日本以外からの参加者の方がどこまで楽しんでいただけているのか分からないが……)

ランチは [twitter:@nokuno] さん [twitter:@tkng] さん、Andrew さんらとランチ。ノンバラベイズの話をしたり。

午後のポスターとデモ、ざっと見て帰る。本当はもう少しいたかったのだが……。

(写真右で固まっているのは Windows Phone のカーブフリックの実演で、[twitter:@zzzelch] さんが実際に試されていて、[twitter:@kidayasuo] さんやら [twitter:@masui] さんやらが MS の方にツッコミを入れたりされていて壮観であった (笑))

帰りは京大黒橋研の方々に混ぜてもらい、[twitter:@stomohide] さんのタクシーに分乗。空港までの道すがら、学生の面倒見るのどうですか〜、というような話をしたりなど。自分は今の境遇に全く不満はないなぁ。強いて言えば学生数に対してスタッフ数が少ないので、もう少しスタッフ数が増えるとよいのだが、東大や京大のように学生よりスタッフの数のほうが多い (主に特任研究員、特任助教といった任期制の研究員の方々がいる) ところと比べると、NAIST で、というか松本研ではそういう感じにはならないだろうと思うので、これだけ恵まれた環境からすると妥当かなぁ (松本先生も「こんな環境だと他の大学の人に言ったら恨まれるから言わないほうがいい」とときどきおっしゃっている)。

特に学生として NAIST に在籍する人は、こんな手厚い体制で学生生活を過ごせるのは恐らく日本全国 NAIST くらいしかないと思う (海外の大学と比較すると負けるところがあるかもしれないが)。手前味噌になるが、これに関しては東大や京大と比較しても NAIST のほうが優れていると本気で思う。これほど学生にお金と手間暇かけて自由にやらせてくれる大学院はそうそうない。すでに学生でなくなってしまった自分が、いつでも学生に戻りたいくらいなので! (笑)  いつかは自分も NAIST を去る日が来るのだろうと思うが、学生本位の大学院という柱は今後ともずっと続けて行ってほしいものである。

空港で絵はがきを投函し、シンガポール行きの飛行機に。今回は iPad で黙って読書。iPad で読むとあまり書評を書こうという気にならない、という副作用があるような気がする。なんでだろう。