IJCNLP 2011 本会議2日目: 無事開催できただけでもすごいこと

午前中最初のセッションが [twitter:@uchumik] さんの発表。[twitter:@neubig] さんが急遽頼まれた座長らしい (笑) 昨日も発表キャンセル (no show) が相次いでいたが、どうもやはり洪水の影響で来られなくなったり (飛行機は飛んでいても大学や会社の判断で来られなくなったり、迂回せざるをえなくなったり) しているようである。最初のセッションの1番目、Google の Marius Pasca も開始5分前までレジストレーションもしていなかったようで、ヒヤヒヤしたものだが、なんとか間に合って堂々と発表していた。さすが大物は違う。

@uchumik さんの発表も無事終了し、今回共著者で発表の際に同席できる人は全部任務完了。[twitter:@seijik42] くんの発表がワークショップ最終日に控えているのだが、出張の都合によりワークショップが終わる時間までいられないのであった。本会議とワークショップ合わせて5日間だが、早い段階で全部終わるとだいぶ気が楽である。

昼は発表と座長の終わった @uchumik さん [twitter:@odessa_mydns_jp] さんと @neubig さんのお疲れさまランチ。[twitter:@kansaidaniel] さんにお初にお目にかかる。デザートから [twitter:@nokuno] さんが参加し、@nokuno さんの発表スライドへのチェックなど。最後の最後までクオリティを上げようとする姿は見習いたい。

午後はいくつかセッションを行ったり来たり、[twitter:@kidayasuo] さんと話したり、Skype out で妻に電話をしたり。タイと日本は時差が2時間で、タイのほうが2時間遅いので、電話をしようと思うと午後の時間くらいしかないのである (夜はみんなとご飯に行って帰ってくると23時=日本時間25時だし、朝はばたばたしていて忙しいし)。

昨日のポスターの設営といい、会議の運営といい、ちょっと不満に思うところもないわけではないのだが、9月に自然言語処理の若手の会のシンポジウムのローカルオーガナイザーをやってみて、100人に満たない1泊2日のシンポジウムを開催するだけでもあんなに大変だとすると、数百人集まり、かつ海外から来る人がほとんどで、さらに未曾有の大洪水というアクシデントに見舞われてもちゃんと開催しているだけでも心底すごいと思うし、あまり文句を言う気にはなれないなぁ……。「言い出しっぺの法則」のように、文句のある人は一度やってみるとよいのではないかと思う (恐らくやったことない人が想像する10倍程度の分量の仕事がある)。

夜は今回のチェンマイ滞在のハイライト、ロイクラトンというお祭りで灯籠を飛ばす会。松本先生はいつも国際会議のときバンケットに申し込んでいるらしいのだが、今回は申し込み忘れたらしく、NAIST 勢のお疲れさま会ということでわいわいと旧市街のほうに歩いて行く。[twitter:@togiso] さんなど松本研社会人博士の方や ryu-i さん、S 木さんといった松本研 OB の方々も参加されてかなり大きなグループに (最終的に12人だった気がする)。カフェと書いてあるお店に入ったが、なんとかタイっぽい料理を注文することができた。グリーンカレーレッドカレーイエローカレーの3種類全部頼んでみたり。やっぱり本場のタイカレーはおいしいな。なんだか [twitter:@yotarow] くんはせっかく松本研カレー部 OB なのに、いつもカレーがある会議のときにはいない気がするが……。

8時半ごろお店を出て、[twitter:@zzzelch] さん、[twitter:@kansaidaniel] さん、[twitter:@tomo_wb] くんの4人で別行動し、旧市街 (城壁内) のお寺を30分で回ることに。「地球の歩き方」に載っているような大きなお寺が2-3個あるはずなのだが、小さいお寺は門が固く閉ざされていたり、お坊さんが数人仁王立ちして見張っていたり (これはコムローイという灯籠飛ばしで燃え残った灯籠で火事にならないように見ているのかもしれない)。

(写真は燃えたまま地面に落ちてきた灯籠)

結局あちこち早歩きしながら Wat Phra Singh (ワットプラシン) という一番大きなお寺に到着。ここはなんとか夜でも開いていた。

昼間に来たらきれいなのかもしれないが、夜に来るといまいち。ただ、タイの現地の方々が若い人も含め何人も頭を地面につけて全身でお祈りしているのを見ると、敬虔な仏教国なのだなとひしひしと実感する。タイの男性は若いときに1回数年くらい出家するのが普通だと読んだが、タイの人は男性も女性もとても優しくていねいで、王族や僧侶に対する尊敬の気持ちが日常生活にも現れているのかなと思った。

そうこうしているとコムローイを一斉に飛ばすと言われていた時間が近づいてきたので、Wat Phra Singh からトゥクトゥク (3輪タクシー) に乗る。最初「ここまでいくらで行くか」と訊いて「1人20バーツで合計80バーツ」と言われたので「それは出せない。全員で20バーツでは行かないか」と言ったら、返事もせずにエンジンをかけて行ってしまった。次に来たトゥクトゥクも、同じく1人20バーツで4人で80バーツと言われたのだが、40バーツはどうか、と交渉すると、60なら行く、と言われ、50ならどうか、と交渉したが、60より下には下がらないようだ。そもそも時間を節約するために乗りたいので、交渉するのは断念して乗せてもらう。4人で乗るにはちょっとスペースが足りなくてスリリングだったが、ハイデラバードで乗っていたときと比べると全然問題ない。ここはトゥクトゥクに乗るのでも安全を実感する。(23時くらいの夜中でも若い女性が一人で歩いているのは普通)

結局途中までトゥクトゥクで行き、交通機関通行止めになっているところから徒歩で現地の人が歩いている方向へ行き、それっぽい会場に到着。コムローイ (灯籠)、小さい子どもとお母さん、みたいな家族連れや友人同士、カップル、などいろいろな人たちが思い思いに飛ばしている。「Tシャツと短パンはダメ」とかいろいろ公式ページに書いてあって神聖な雰囲気かと思っていたのだが、恐らくそれは特定の会場だけで、道ばたで飛ばしまくっている人たちはカオスな状況で、まあ非常に楽しめた。結局自分たちも道ばたで売っている人から50バーツでコムローイとライターを購入し、4人で飛ばす。けっこうおもしろい。

混雑しすぎていて松本先生たちと合流は無理だと思って川沿いを歩いて帰る。飛ばす灯籠だけではなく、バナナの皮で作った灯籠流しも行われているそうで、川面を見るとぽつぽつと光っている。近くに行くときれいなのかもしれないが、空を飛んでいる巨大な灯籠にはかなわないかなぁ。

そうこうしていると、偶然松本先生たちのグループと合流でき、集まって帰る。連絡手段もないのによく合流できたと思うが、いま日本で携帯電話をみんな持っていてどこでも連絡できるほうが異常で、ほんの20年前 (いや、これがすでに「ほんの」じゃないのか……) は家の電話で前日に予定を連絡しておいてから集合していたし、自分も NAIST に来る直前まで PHS すら持っていなかったし、なんかこれくらい不便なほうが人間いいんじゃないか? 待ちぼうけやすれ違いがあったほうが、ドラマが生まれるのでは? と思ったりもする。

ホテルまで帰ってきて解散したが、ryu-i さんや [twitter:@shirayu] くんたちはこれから飲み会をするらしい……。自分は今日はお酒も飲んで歩き回っていて体力的に無理だったので帰宅。最近アルコールを分解できない身体になってきてしまった……