コメントをつける場所が難しい

午前中はミーティング。先日事務室に電話をくださった方がいて (最近マンション購入だとか年金加入だとかそういうのの勧誘ばかりで嫌気が指し、用事がある人はメールで連絡くれるだろうと思って表のページから電話番号を消した)、30分ばかり自然言語処理を含めた情報技術の応用についてお話したのだが、京都にお住まいの方だそうで、直接お話したいのですが、とのことだったので、今日お越しいただいたのであった。

具体的な相談内容については割愛するが、病気で身体のある部分が自由に動かなくなってしまったので、以前の自分のように活動できるようになりませんか、というお話。知能コミュニケーション学研究室戸田先生がやってらっしゃるお話を紹介したり、いろいろ言語を使った研究の必要性はあるのだなと思った。ビジネスになるかというとニッチなところは微妙だが、こういう技術でものすごく生活が改善される人もいると思うと、大学にいるならそういう応用を忘れず取り組んでいけたらいいなと思っている。

帰り際「いまの情報技術でこんな研究まで取り組まれているとは思いませんでした。もっと勉強したくなりました」と言ってくださったのが嬉しかった。自分ももともと人文系にいたわけだが、そのとき思っていた情報技術の印象と、奈良先端大に来てからの印象では全然違い、自分が大学院に来る前考えていたようなことはあらかた試されていて (そのうち相当数は実用化すらされていて)、むしろまだできていない技術はなんらかの問題があって (いろんな人が挑戦したが) できていない、という研究テーマだったりして、自分が知らなかっただけでこんなに世の中は進んでいたのか! とびっくりしたものである。

午後校正の続き。和文の文献がある場合、和文についても併記してください、という注文があり、数十本あるリファレンスを細々と調べたり (ほとんどのものには翻訳版は存在しないのだが)。しかしヒットする文献文献がことごとく絶版。専門書は需要がないのだなぁ…… (そして最近の研究者なら英語で書かれていれば読めるので、英文があるなら翻訳は不要なのだろう)。

夕方駆け足で添削。紙に書き込む場合はよいのだが、Word の校閲機能でコメントを入れる場合、削除した部分にコメントしようと思うとコメントできないのが最近困っている。とりあえずいちばん近い適当なところを選択してコメントつけるのだが、コメントがつくべきところは削除したまさにその場所であり、右も左も別の添削をしてあると書きにくいのである。まあ、人間は見れば分かるのでよいのだが…… (と Lang-8 の作文の添削に埋め込まれているコメントを思い出した)