若手の会がきっかけとなる出会い

連日体力が続かないのだが、情報科学若手の会に参加するために熱海へ移動。新幹線の中で自己紹介スライドを作る予定が、MacBook Air の充電を忘れており、かつ乗ったのがこだまだったので、なにもできず爆睡 (しかし頻繁に停車するので、寝過ごしが気になってあまり寝られず)。

今回の会場は昨年と同じ会場なので、慣れたものである。関東からは割と移動しやすいのだが、関西からだとちょっと来にくい。熱海から在来線で1駅、来宮 (きのみや) で降りて送迎バス待ち。kiyoya さんらに合流。初めて見る人もいるが、雰囲気的に若手の会参加の人たちだったり、なにかオーラが違う (笑)

バスを待っていると突然激しい雨。最初歩こうかという声もあったが、歩かなくてよかった。送迎バスを出てからも旅館まで1分ほど歩かないといけないのだが、その1分で相当濡れる……。シルバーウィーク当日で車で向かっている幹事の到着が遅れているそうで、開始時間も繰り下げとのことで、@hillbig くんと先にお風呂を浴びたり。(あとで聞いたら、9時に出発して12時に到着している予定が、12時の段階でまだ東京を出られていなくて、急遽秋葉原で2人の幹事を下ろして2人は新幹線で現地に向かい、残りの人が熱海に到着したのはなんと当日の6時)

今回の招待講演は @hillbig くんによる研究・企業・生き方についてというもので、26人による質問のそれぞれに、全部一つずつ回答していく、というもの (リンク先にスライドがある)。大変参考になる。自分も日に日に外に情報発信できなくなってきているが (自分一人でやっていることはどんどん減っているので……むしろ学生の人たちはもっと公開してほしい (笑)))、なんらかの形で還元していきたいなと思う。

実は @hillbig くんも5年前この若手の会に参加して、そのときはデータ圧縮しか知らなかったが、そこで (いま JAIST で准教授をされている) 鶴岡さんに出会い、機械学習自然言語処理といった分野があることを知って、その後そちらの領域に進んだ、という話。そうだったのか〜。未踏も実は最初未踏に出して落とされ、未踏ユースに拾ってもらったとか、ノンパラメトリックベイズも2回勉強しようと思って挑戦して挫折し、3回目でようやく理解したとか、@hillbig くんですらこんなに苦労しているなら、自分はいまの3倍は努力しないといけないなと思う (すでに限界近いので数字は控えめだが……)。いろいろと目から鱗で衝撃を受ける。

こういうさまざまな分野・年齢の人が集う若手の会が自分の人生に大きな転機を与えることは知っているのだが、自分も去年この若手の会でトークしたのがきっかけで、@sowawa くんがシリコンバレーのスタートアップ企業で働くことにしたという話を聞き (すでに働き始めている)、合宿でとことん話すのは強烈な体験なのだなと思った。すでに分野に分かれてしまった若手の会 (学会、研究会) では、その分野の中での研究ネタを聞いたりキャリアがどうなっているのかとか聞いたりできるのだが、思いがけない飛躍をするチャンスにはなかなか当たらないので、ときどき外の世界に出かけてみるといいと思う。(あと、常に強烈な体験ができるとは限らないので、投機的に参加するのだと思って、一度で諦めないことも大事だなと思った)

午後雨を浴びたあとエアコンが利き過ぎている部屋にいたせいか、夕食中激しい悪寒。ご飯も半分くらいしか食べられず、厳しい。部屋に戻って @techman33 さんと NAIST の話をしたり大学の話をしたりなど。筑波技術大学という視覚障害者と聴覚障害者のための大学で、2005年に設立された一番新しい国立大学 (前身の短大は1990年設置なので、1991年に設置された奈良先端大と同じくらいの歴史) だそうで、視覚障害者のための学校ということで以前松本研の aki-su さんがされていた点字形態素解析の話をすると、ご存知のようでびっくり。意外なところでつながっているものだなぁ。

20時半からの夜セッションはなんとか回復して参加。こちらも楽しい && 身につまされるお話。今回の若手の会は充実しているなあ〜。@haroperi さんに「来てみたらどう」と声をかけてみたはいいものの、人数少なくてしょんぼりだったらどうしようかと思っていたが、よかった〜。旅館の限界の34人が集結し (いつも20人ちょっとだったような?)、うち女性5人となんだか今回は楽しめる雰囲気だったように思う。社会人も10人くらいで、上は 0x22 歳 (笑) が数人、下は学部2年生 (相当) が3人などなど、バラエティに富んでいておもしろかった。フル日程で参加できなかったのが残念……。

懇親会は乾杯した直後妻との電話で1時間半ほど抜けたが、12時前に戻って来てもまだほとんどのメンバーがおり、激しく盛り上がっている。未踏の成果報告があったり、円座になって話したり、やっぱり若いというのはすばらしい。自然言語処理の若手の会もこういうエネルギーが持ち込めないかと思うのだが、ここまでカオスにはなれないか (笑) 夜のセッションも自分たちは午前5時に離脱したが、まだ4人くらい残っていたし、みんな若いなぁ……。