マンガ家を支える編集者の仕事

最近女性の心身についてのお勉強をしているので、ブルーバックスから2冊

男が知りたい女の「気持ち」―永遠のナゾに女医が答える (ブルーバックス)

男が知りたい女の「気持ち」―永遠のナゾに女医が答える (ブルーバックス)

を読んでみた。両方半分以上内容は同じなのだが、前者の方が筆者が女性であることを強調して書かれており(オーガズムはこういう感じ、ペニスが体内に入ってくるのはこういう感じ、みたいな)、後者の方はもっと中立的に書かれている(「ラマーズ法が日本に紹介されたとき、夫の妊娠立ち会いとセットになって紹介されたので、迷惑された男性の方々もいらっしゃるでしょう」と書かれていて、これって本当に女の人が書いた文章なの? と思ったり)。

成長するティップス先生は大学教員のための授業デザイン支援のためのサイトで、奈良先端大の助教は授業をすることはほとんどないのであまり関係なといえば関係ないのだが、成績をどうつけたらいいかとか提出物を出していないのに出したと言い張る学生がいたらどうしたらいいかとか、いろいろ参考になる (あと TA に授業を手伝ってもらったとき、TA を受講生の間との板挟みにさせないために気をつけないといけないこととか)。

NHKの「目指せ 会社の星」で集英社の特集の再放送をやっていて(本放送でも全編後編両方見た)、ジャンプ編集部の突撃取材を見て「バクマン。

バクマン。 1 (ジャンプコミックス)

バクマン。 1 (ジャンプコミックス)

に興味が出て年末くらいからちびちびと読んでいたのだが、研究大学院大学での教員の仕事はマンガの編集者の仕事と似ているなぁ。もちろん大学院生はデビュー前後の新人マンガ家である。(「バクマン。」は高校生でジャンプの新人マンガ家としてデビューしてスター作家に登って行こうとする新人マンガ家の物語である。個々の設定はジャンプ読者の年齢層を考えてかどうかシンプルなところが多いが、マンガを作るという仕事に関する説明はけっこう詳細でおもしろい)

以前「大学論」についても書いたが、マンガ家を養成するというのと研究者を養成するというのは(精神的なつらさや金銭的な報われなさも含めて)そっくりである。ぶっちゃけ学会誌って同人誌のような気もするし……(研究論文を投稿するジャーナルは投稿する人が掲載料を払って掲載してもらうのだが、一般的には書いた人がお金をもらえるのが商業誌であり、書いた人がお金を払うのは同人誌である) そう考えると年次大会はコミケみたいなもの?

大学に入学したくらいのころは書籍や雑誌、新聞の編集者になりたいと思っていたものだが、奇しくも似たような仕事につけているのは幸いである。実際出版における編集者は裏方も裏方で、作品のクレジットはその作品を書いた人になるのが通例であり(マンガだと作画と原作に分かれることはあるが)、実際研究でもそれくらい裏方なんだろうなと思う (一応研究だったら「編集者」に当たる人は共著者として名前がクレジットされることになっているが)。

上記の「ティップス先生」は、

[高等教育シリーズ] 成長するティップス先生 (高等教育シリーズ)

[高等教育シリーズ] 成長するティップス先生 (高等教育シリーズ)

という本も出ているので NAIST の図書館にリクエストしてみたのだが、いつ来るか楽しみ〜♪