「そんなこと習っていません」

東北大学から乾先生と junta-m くんがやってきて、言論マップグループは10時から15時までミーティングだったそうだ。明日の研究室バーベキューの買い出しがあるので、みんな「15時に終わるの?」と心配していたが、案の定終わったのは18時近くだったらしい。みなさんお疲れさまでした……

昼と夜に研究の相談を受ける。いろいろ考えどころはあるのだが、どこをターゲットにしたいかを自分でしっかり決めるのが先決かなと思う。それを決めたら、あとは逃げないで取り組む。昨日も書いたが、みんな楽な方へ逃げがちなので注意。(「{プログラミングしなくていい, みんながやっている, 論文が書きやすい} ほうをやろう」と考えるのも同様) プログラムだって論文だって、書いてみれば割と書けるし、逆説的だが、書いてみるとこれはまじめにやるのは大変だということも分かる。

「プロフェッショナルとは、質を落とさず手を抜く方法を知っている人だ」という言葉を最近どこかで見かけたが、みんな最初は(1)手を抜いてひどい質の {プログラム, 論文} を書くか、(2)高い質の {プログラム, 論文} を出すが凝りすぎて時間がかかるかのどちらかだと思うし、1つでもいいからなにか自分でやれば分かるのではなかろうか。(そんなに目の前にあるもの全てに飛びつくな、というこれまた逆のアドバイスもあるのだが、正解なんて人それぞれだし、自分で自分にいちばん合ったものを選ぶしかない)

あまりいい本ではないのでみなさんにお勧めするものではないが、最近読んだ

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

に「最近の子どもは言われたことしかやらないマニュアル人間だ。先生に「教えてください」と相談に来るのはマニュアル人間でもまだましだが、「そんなこと習っていません」と開き直る子までいる」というエピソードが書いてあり、同じ話を10年前小松先生から聞いたなぁ、と懐かしく思い出したり(たしかそのときは第二次世界大戦に関しての知識を学生に問うたところ、知らない学生がいて、問いただしたら「自分は世界史選択じゃなかったので習っていません」とさも自分は悪くないかのように言った、という話)。

なんでそんな人が増えたのだろう、と思っていたら、Twitter で「先生や親に言われたことをやったら褒められるからでしょう。言われてないことをやった叱られるだけで褒められないから」というコメント。なるほどなぁ。自分はなにをやっても親にも先生にも褒められたことないので、逆に親や先生の言うことを聞かなくなったということだろうか(笑)。昔からそうなのだが、授業やらなにやらで先生から「こういうときはこうしたらいいよ」と言われると、「なるほど、少なくともそうやればできるのか。ではそれは最後の手段に取っておいて、それとは違うやり方を考えよう」などと、言われた方法は意地でもやらなかったりする天の邪鬼な性格だったりしたのだが(最近はだいぶ素直になりましたよ?)、確かに自分は少数派だろうなーと思うことはある。

マニュアル好きな人にはマニュアルを渡せばいいのだろうが、大学(院)ってそれでいいんだろうか。自分はマニュアルに従ってなにかをやるより、試行錯誤しながら自分好みのマニュアルを書く方が好きなのだが、書けたマニュアル自体にはあまり興味がない。自分としては、他の人も自分のマニュアルを自分自身で書けるようになってほしい(自分でブログを書くとかね)、と思うのであった。

午後、もうこれ以上いじっていてはきりがない、と思ったので研究計画書を提出。これまで研究計画書というものを書いたことない人には大変だろうが、自分は過去何回か書いているので、そこまで苦しまなかった(購入物品の金額の計算などのほうが遥かに面倒くさかった)。博士の学生には全員研究計画書の作成を義務づけ、修了要件の一つに入れたらいいと思うのだけど。北大では日本学生支援機構奨学金の申請に、日本学術振興会の特別研究員(学振)の申請書が必要であると聞いたことがあるのだが、NAIST でもそれくらいやってもいいんじゃないかなぁ(NAIST日本学生支援機構奨学金は申請すれば自動的に1種がもらえる)。ほとんどの人は1種の奨学金をもらうので、必然的に研究計画書を書かないといけない、と……(書きたくないがために奨学金の申請を止める後ろ向きな人が出るかもしれないが)

yuu-t くんが NAIST に来ていたのでしばらく歓談。5年後、自分はどうしているだろうなぁー。

夜、もう一つ研究計画書を書く。こちらも割と本気に書かないといけないので大変だが、連続して書いていると楽しくなってくる。しばらくしんどいががんばろう。

深夜、どうも学生さんから風邪をもらってしまったようで頭痛。なぜか自分は土日や休日になると体調が悪くなり、休みを棒に振る傾向がある。帰って寝ないと。