登竜門としての Google Summer of Code

以前も勧めたことがあるのだが、今年もGoogle Summer of Codeの募集が始まった。4月9日が応募締め切り。

Google Summer of Code について知らない人のために説明しておくと、これは Google がお金や場所を提供してくれて、オープンソースのソフトウェアの開発に携わってみたい学生を支援する(オープンソースのプロジェクトの開発者からすると、若手開発者の力を借りることができる)イベントで、2-学生は1,000程度募集されているプロジェクトの中から1つを選んで応募し、採用されたら指導者(メンターという)と連絡を取りながら3ヶ月程度ソフトウェアを開発する、というもの。ポイントとしては、数ヶ月で終わるような開発ネタがたくさん募集されているので、挑戦しやすいというのが一点、また、メンターがついてくれるので、分からないことがあったら質問できる(@shichisekiさんはメンターをしていたとき Google Talk で質問攻めに遭ってそれはそれで苦労したという話だが、メンターはそのためにいるのでがんがん質問しましょう(笑))、というのも一点。特に「海外にインターンシップに行きたいけど、なにから始めればいいか分からない」「オープンソースの開発に参加してみたいけど、これと言って自分で作りたいソフトがあるわけではない」というような人たちは、なにをすればいいのかは上から与えてくれるので、とてもいい機会だと思う。

id:syou6162 さんも Google Summer of Code に出す戦略を練っていたり、やはりやる気のある学生さんは違うなーという印象である。インターンシップでも「出してみたら」と言っても興味を示さない人がほとんどだし、「インターンシップに行きたい」と言っているのに目の前に機会があっても全部お膳立てされていないと出さない人がほとんどだったりするので、アクティブな学生さんは貴重である。逆に言うと全部準備が整っていて選考も形だけで出して行けばいいだけ、なんてインターンシップが増えればもっと行く人も増えるのかもしれないが、たぶんそういう受動的な人はそんなに他の人を引っ張って行ってくれたりはしないのだろうな、とも思う(行くことで大きく変わってそうなる可能性は否定しないし、別に全員が全員そういうふうにリーダーシップを発揮しなければならないわけでもないが)。

さよならsyou6162先生というエントリを見ても、いろいろと伝説があるようだが(笑)、

前回のAJACS17(統合収穫祭で発表してきました - Seeking for my unique color.)を見てRAに新しく加わりたいと言ってきた6人全員が自然言語処理希望。syou6162効果ぱねぇ。

ということで、やはり他の人がお手本にしたい(=いまふうの言葉で言えばロールモデル)という先輩学生がいるというのが、いくら年寄り(笑)が「こうしたらいいよ」と言うよりも大きいのではなかろうか。先日乾先生が「どうしたら新入生を集めることができるかねぇー。なんで松本研はそんなに学生が来るのかな」と追い出しコンパでつぶやかれていたが、誰かが「生駒日記の影響もあるでしょう」と言っていたように、学生という立場で外から見える活動をしている人がいる、というのは地味に大きいと思っている(もはや数日で学生ではなくなるので、この効果が期待できるのは今年までだが)。自分の日記がそこまで影響力があるようには思わないが、D1になったころから松本研に入ってくる学生のほぼ全員が入学前にこの日記を見ているようになっていたので、この日記の存在が決め手になったということはないだろうが、中にいる人の感じが分かると少し親近感が湧くのではなかろうか。(最近は Twitter を活用して中の学生のアカウントをフォローするのが一番手っ取り早い)

そういえば、自分も入学前から「今度奈良に小町というのが行くみたいだ」と研究室関係の何人かの人に知られていたようだが、id:syou6162 さんもそのような感じなのではなかろうか ;-)

というわけで、4月から M1 の人(もしくはそれ以下の人)は Google Summer of Code オススメですよ。(最後になったが、一応アルバイト代的なお金も出る。今年いくらなのか見つけられなかったが、$5,000くらいだったかと思う)