青春って苦しんでいる希望だから

タイトルは「東京電機大学中学高等学校の校歌より。知っている人は「タントンタターン」という歌詞で思い出すだろう(笑)

さて、なんでそんなことを書こうと思ったかというと、13日に「君に届け」の新刊が出たからである。

君に届け 10 (マーガレットコミックス)

君に届け 10 (マーガレットコミックス)

この本、自分は例のごとく生駒駅前の「ジャパンブックス」店員さんのオススメで、4巻まで出ていたころに表紙買いしたのだが、なるほどこれはおもしろい。1巻だけ読むと暗い話なので挫折しそうになるが、4巻5巻くらいになると段々主人公(爽子)が成長してきて、周辺の登場人物のエピソードも充実してきて、おもしろいのである。7巻8巻あたりまで来るとちょっとだれてきたのだが、9巻で盛り上がって満を持して登場した10巻。まあ、いろいろとほっとする。自分としては爽子が友人とケンカするエピソードが一番好きなのだが、どうも Twitter で他の人たちの発言を読んでいると、これは青春漫画らしくて、しかも恋的に甘酸っぱい話なんだと。そうかなー? 甘酸っぱい恋としては自分的には昔書いたこともあるが「ハツカレ」のほうが「これある!」感があってよい。

ハツカレ 1 (マーガレットコミックス)

ハツカレ 1 (マーガレットコミックス)

こちらはすでに完結している(全10巻)ので、古本屋で「大人買い」もあり。こういう少女漫画を見ていて思うのだが、そもそもキャラクターの設定で名字が決まっていない登場人物がたくさんいたりして(しかも主要登場人物ですら)、少年漫画だったら名字が決まっていて名前が決まっていないことはよくあるのに、逆なのかぁ、と思ってびっくりしたりする。

かくいう自分が最近はまっているのは「ストロボ・エッジ」である(現在7巻まで刊行)。

ストロボ・エッジ 1 (マーガレットコミックス)

ストロボ・エッジ 1 (マーガレットコミックス)

片思いの初恋の話なのだが、すごく主人公の仁菜子がかわいい。こんなかわいくていいんだろうかと思うくらいかわいくて、まっすぐ(妻に「これあなたとそっくり」と言ったら「えー、そうかなぁ。」と言われたが……)。好きな人が必ずしも自分のことを好きではないって状況、よくあると思うのだが、そういう状況を延々描いている漫画って、これくらいしかないと思う。その状況だけでは救いがないのだが、たぶんこの漫画の救いは、仁菜子が底抜けに明るいので、それで読者が救われている。絵がきれいなので、そういう意味でも大好きな作品である(1巻はいまいちだけど、2巻3巻と急速によくなっていくので、最初は耐えましょう。4巻まで一気に買って、とりあえずそこまで読むことをオススメします)。自分的にはいま一番続きが気になる漫画である。先月買ったのだが、買ってからすでに3回読み返してしまった(ちなみに、大学生以降3回以上読み返した漫画は「めぞん一刻」だけである)。青春時代に忘れ物がある人、ぜひ読みましょう(笑) こんな高校生活、したかったねえー。

Amazon の書評も非常におもしろく、「そうそう!」と思う(ネタバレが大量にあるので、読むつもりの人は、全部読んだあとに読んだほうがいい。読むつもりがない人はいいけど)のだが、最新刊に対するコメントはたとえば

5つ星のうち 5.0 君に届けの次はこれ。, 2009/12/26
By みなみ (東京都) - レビューをすべて見る
コミックス派だったのに、ついに最近は続きが気になって
雑誌まで買っています。まんまと出版社の罠にはまっている感じです・・・。
でも、「ストロボエッジ」は本当にここのところ特に面白いです。
君に届け」の二人が何となくまとまってしまって物足りなくなっていたんですが、
ここからが見所だと思ってぜひ雑誌の続きも読むべき!オススメです。

というような感じで、自分も正直雑誌買ってでも読みたくなってしまう(笑)
#ちなみに自分も単行本派です。
7巻まで来てもまだハラハラするのがとてもよい。片思いでせつない話なんだけど、全然暗くないのがいい。誰も悪者はいないのに、みんな思いを伝えているのに、好きって分かっているのに、応えられない、うまく行かないことってあるよね、そういう絶妙な人間模様を描いているのが、いいって思うのかなぁ(思いを伝えられないですれ違う、という話は非常によくある)。胸がキュンとする、というよりは、胸がギュンとする、のほうがしっくり来るかもしれない。

まだ完結してないけど、今まで読んだ漫画の中でベスト5に入るくらい、好き。(ドラマでも映画でもコテコテ王道の恋愛ものが好きなのです) 恋愛漫画好きなみなさん、ぜひご一読を。